BENTLEY ARNAGE T/R/RL|ルマンのコーナーにちなんで
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2015年4月27日

BENTLEY ARNAGE T/R/RL|ルマンのコーナーにちなんで

BENTLEY ARNAGE T/R/RL

ベントレー アルナージT/R/RL

ルマンのコーナーにちなんで

1920年代、伝説の“ベントレー・ボーイズ”が戦いに挑み、試練の末に5度もの勝利を手にしたルマン24時間レース。“ARNAGE”とは、その舞台となるサルトサーキットにあるコーナーの名前である。
これをモデル名としたベントレーの4ドアセダンは、デビュー当時、同じ屋根の下でつくられていたロールス・ロイスとの差別化をはかるべく、スポーティなイメージが与えられた。それは、アルナージに限らず、ベントレーのモデルがドライバーズカーとして存在することを意味している。

1998年のデビュー当時は、V8ツインターボは4.4リッターの排気量から354ps/570Nmを絞り出していたが、2002年のマイナーチェンジを機にエンジンが見直され、排気量は一気に6.75リッターに拡大、450psを誇る「アルナージT」と400psの「アルナージR」のふたつをラインナップするようになる。さらに後日、アルナージRのロングホイールベース版「アルナージRL」をリリースしている。

そして2006年にはエンジンにいっそうの磨きをかけ、アルナージTでは507ps/1000Nm、アルナージR/RLでは456ps/875Nmのスペックを持つに到った。組み合わされるオートマチックも6段にバージョンアップされ、さらにその少し前に改良されたサスペンションやステアリング、ブレーキなどのおかげで、ドライバーズカーとしての魅力をさらに高めている。

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ベントレー アルナージ T

ボディ|全長5400×全幅1930×全高1530mm
エンジン|6.75リッターV型8気筒ツインターボ
最高出力|373kW[507ps]/4100rpm
最大トルク|1000Nm[102.0kgm]/3200rpm
駆動方式|FR
トランスミッション|6段オートマチック
価格|3300万円
(2008年5月26日現在)

ベントレー アルナージ R/RL

ボディ|全長5400(5630)×全幅1930×全高1530mm
エンジン|6.75リッターV型8気筒ツインターボ
最高出力|336kW[457ps]/4000rpm
最大トルク|875Nm[89.2kgm]/1800rpm
駆動方式|FR
トランスミッション|6段オートマチック
価格|3300万円(RLは3750万円)
(2008年5月26日現在)

BRAND HISTORY
「クラス最高の速さと価値を持つクルマをつくりたい」。“W.O.”の呼び名で親しまれているBENTLEY MOTORS(ベントレー・モーターズ)の創業者、ウォルター・オーウェン・ベントレーの言葉である。

若い時分からエンジニアとして経験を積んできたW.O.だが、はじめはクルマではなく蒸気機関車を相手とする仕事だった。仕事の合間にモーターサイクルでレースに参加するうち、彼の興味はエンジンに向けられていき、退職後、レーシングエンジンの開発を本格化させたのが第一次大戦のあと。

1920年代になると、イギリス内外のレースに参加。なかでもルマン24時間レースでは、“ベントレー・ボーイズ”の活躍により、1924年から1930年の7年間に5度の優勝を手に入れ、その名を知らしめた。しかし、経営状況は厳しく、1931年にはロールス・ロイスに買収され、かろうじてその名を残すことになった。

その後67年のあいだロールスの支配が続くが、1998年に転機が訪れる。フォルクスワーゲンがベントレーの名前とイギリスのクルー工場を買収。これによりベントレーはロールスとは別の道を歩みはじめ、「コンチネンタルGT」を皮切りに、「コンチネンタル・フライングスパー」「コンチネンタルGTC」といったニューモデルの投入により、見事、高級車市場での復活をはかった。さらに、2003年のルマン24時間では73年ぶり、6度目の優勝を手中に収めている。

           
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