ASTON MARTIN RAPIDE|スポーツセダン「Rapid」のデザインを公開
ASTON MARTIN RAPIDE|アストン・マーティン・ラピード
スポーツセダン「Rapid」のデザインを公開
文=ジラフ
2010年モデルとして開発が進められているとみられる、アストン・マーティンのフルサイズスポーツセダン「Rapid」。
このモデルは2009年のジュネーブショーで公式デビューすると予想されていたが、一足先にコンピューターでデザインされたエクステリアの情報が公開された。
そのコンピューターグラフィックから読みとれるのは、グラスルーフの採用と、劇的とも呼べるファストバックのテールスタイルだ。これに加えて、リアフェンダーの力強いふくらみ、そしてDBシリーズに酷似したテールランプの形状は、このモデルが、間ちがいなくアストン・マーティン・ファミリーの一員であることを示している。またこの「Rapid」のベースシャシーはDBシリーズと共有になるという。
世界的な経済の悪化が叫ばれるなか、開発が進められているアストン・マーティン「Rapid」。ポルシェ・パナメーラ、メルセデスのSクラスのライバルとなりうるクルマの登場が待ち遠しい。
BRAND HISTORY
いまもっともクールなスポーツカーブランドとして、世界中から注目を集めているのが、イギリスのASTON MARTIN(アストン・マーティン)だ。1914年にライオネル・マーティンとロバート・バンフォードにより設立された小さな会社は、アストン・クリントンと呼ばれるヒルクライム競技で成功を収めたことからアストン・マーティンのブランドを名乗るようになり、その後もモータースポーツやスポーツカーの歴史に輝かしい足跡を残す。
反面、経営の面では幾度も危機に追い込まれ、そのたびに救いの手が差し伸べられるという、まさに波瀾万丈の道を歩み続けてきた。たとえば、1947年にオーナーとなったデイビッド・ブラウンは、優れた経営力とエンジニアリングのセンスを活かして、自らのイニシャルを冠したスポーツカー「DB2」や、レース用マシーン「DBR1」で、その名前を残している。最近では、フォードがその株式を、プロドライブを創業したデイビッド・リチャード率いる投資家集団に売却したことが記憶に新しい。
しかし、アストン・マーティンはいつの時代も漲るパワーと美しいスタイルを備えたスポーツカーづくりを貫いている。現在のラインアップは「V8ヴァンテージ」と「DB9」。また近い将来「ヴァンキッシュ」にかわる新しいフラグシップモデル「DBS」が日本にもお目見えするはずだ。