連載・田中 玲|其の八「寒さ越え」
其の八「寒さ越え」
文=田中 玲写真=中川昌彦
寒い。とにかく日に日に寒い。寒さが苦手な私には辛い時期です。
日本に春夏秋冬、季節があり、各々の季節の香り、空の色、草花など、さまざまな表情がつねに巡っているのは大変すばらしい。とくに冬の夜空の格別に澄んだ空気と吐く息の白さは少しの楽しみではあるし、雪国育ちではない私にとって雪もまた特別なものです。雪が舞い散ってくると心躍る童心に還ってしまうのだけれども、それでもやはりこの季節は体調を保つのに苦労します。外からどんなに防寒しても足りないので、冬は身体の内側からあたためることにしています。
身体をなかからあたためる代表的食材は何といっても生姜。
生姜には昔から風邪を予防する効果や身体をあたためる効果などいろいろな効能があると言われ、料理や保存食として使われていたようです。身体をあたためてくれる効果などは、新陳代謝を活発にもしてくれるため、ダイエットに一役立ちます。また、生姜は身体をあたためてくれる効果以外にも殺菌作用や食欲増進の効果もあるそうです。
しかし、大量に食べれば良いという食材でもありませんので、生姜そのものをたくさん口にするのはなかなか難しい。せいぜい薬味など、調味料的な利用法しか私は知りませんでしたし、せめてジンジャーティーを飲むくらいで満足していました。
そこで、今気に入っているのが、生姜成分が濃縮され、手軽に摂取できる「Veda. Vieジンジャーシロップ」です。
香料、着色料、化学調味料無添加、国内製造と安心なシロップです。生姜の一日摂取量の目安は8~10g。この「ジンジャーシロップ」は大さじ1杯で生姜10gが摂取できます。
ピリリとした「ジンジャーシロップ」は、お湯や水、牛乳、紅茶で割ったり、ヨーグルトやアイスクリーム、トーストなどに直接かけてデザートとしても、ポークソテーや野菜炒めなどの調味料としても活用できるとても便利なシロップです。そのほかにも工夫しだいでさまざまな用途に使用できそうです。
私の好みは「ジンジャーシロップ」をシンプルにヨーグルトにかけて食べるいただききかたです。ピリッとしたなかに少しの甘みが丁度よく、お気に入りです。
寝る前に、シロップをお湯で割って飲むと、身体のなかからゆっくりと優しくあたたかみがしみ込んでいって、気持もあたたかくなり安堵に包まれてとても心地いい。これもお気に入りの飲み方です。
こうして寒い時期を乗り切って、ほどなく巡ってくる春を毎年楽しみにしています。
「雪の降りけるをよみける 清原深養父
冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ
(訳)冬なのに空から花(雪のこと)が散ってくるということは、雲の向うは春なのであろうか」
(角川ソフィア文庫 新版古今和歌集 より引用)
昔も今も、蕾が花開く季節を待ちどうしく思う冬景色。