BMW X1|Xシリーズのエントリーモデル
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2015年4月7日

BMW X1|Xシリーズのエントリーモデル

BMW X1|ビー・エム・ダブリュー X1

Xシリーズのエントリーモデル

ビー・エム・ダブリューは、Xシリーズのエントリーモデルともいえる、プレミアム・コンパクト・セグメントにおける唯一のSAV「ニューBMW X1」を全国のBMW正規ディーラーで、4月20日より注文の受け付けを開始すると発表した。

写真=ビー・エム・ダブリュー

日本市場の特性を考慮したボディサイズ

Xモデルは今回発表のモデルで4モデル目を数える。X3、ならびにX5は、それまでの武骨なSUVとは明確に一線を画す、オンロード走行性能を高めたSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という革新的なコンセプトによってあらたなセグメントを確立。さらに2008年発表のX6においては、スポーティでエレガントなクーペデザインとBMWモデルの力強い存在感を兼ね備えた、世界初のスポーツ・アクティビティ・クーペと呼ばれるコンセプトを形成した。

そして、ニューX1は、プレミアム・コンパクト・セグメント初のSAVとして誕生。

高いアイ・ポイントがドライブ時に安心感をもたらすセミ・コマンド・シート・ポジション。解放感あるインテリアスペース。多彩な収納機能、自由自在にアレンジ可能なリアシートなど、アクティブなライフスタイルにも対応する使い勝手のよさと、BMWならではの俊敏で爽快な走りを兼ね備えた、プレミアム・コンパクトセグメント初のSAVと、BMWでは謳っている。また、ニューX1は開発段階から日本市場の特性を十分考慮し、一般的な機械式駐車場にも収まる全幅1,800mm、全高1,540mmのボディ・サイズを実現している。

モデル・ラインナップには、インテリジェント四輪駆動システムxDriveを搭載したニューBMW X1 xDrive 25iにくわえ、BMW Xモデルにおいて初となる後輪駆動モデル、ニューBMW X1 sDrive 18iを設定し、ニーズに合わせたモデル選択が可能となっている。

力強さと優雅さを湛えたデザインに機能性を秘める

ニューX1の走りは、卓越した俊敏性とさまざまなシーンに対応する柔軟さを特徴としている。それはボディデザインからも察することができる。ロング・エンジンフード、ショート・オーバーハング、2,760mmのロング・ホイールベースなどが伸びやかなプロポーションを形成。フロントは、力強いバンパーと切れ目なく一体化されたキドニー・グリルによって、存在感を強調するデザインとなっており、張り出したホイールハウス、エンジンフードの上をキドニー・グリルまで伸びるプレスラインが力強さを表現している。そして、エアインテーク下のシルバーのアンダーガードはXモデルの一員であることを物語る。

インテリアにおいては、面積の広いトリム・パネルとダイナミックなラインがスポーティで若々しい印象を与える。ダッシュボードは水平のラインによって分割されてドア・トリムにつながっており、幅広さを強調し、室内をより広々と感じさせるデザインとなっている。

広々とした室内とともに、状況に合わせてシートレイアウトを変更できる多様性をもつ。フルサイズのリアシートは大人3人がゆったり座れる余裕があり、バックレストの傾きも調節可能。40:20:40の割合で分割可能な可倒式バックレストは、完全に折りたたむと1,350リッターまで拡大できる。

コンパクトSUVセグメントでトップクラスの空気抵抗係数0.32を達成

より少ないエネルギーで、より高い性能を可能にする“BMW EfficientDynamics”の設計思想は、ニューX1にも採用されている。バルブトロニック、6速オートマチック・トランスミッション、マイクロ・ハイブリッド(ブレーキ・エネルギー回生システム)、軽量構造といった数々の最先端テクノロジーを導入し、優れた環境性能を期待できる。また、燃料消費量の低減と排出ガス抑制に寄与する空気抵抗の大幅な低減には開発の初期段階から取り組み、空力特性の最適化を図った結果、コンパクトSUVセグメントでもトップクラスの空気抵抗係数(Cd値)0.32を達成している。

エンジンのラインナップは2.0リッター直列4気筒と3.0リッター直列6気筒の2種類。駆動形式は、前者がXシリーズ初の後輪駆動、後者はおなじみの四輪駆動となる。価格設定については、BMW X1 xDrive 25iはxDrive搭載モデルとしてはじめて500万円を切る480万円に設定され、BMW X1 sDrive 18iは400万円を大幅に下回る363万円となっている。

BMW X1|ビー・エム・ダブリュー X1 sDrive 18i
ボディ|全長4,470×全幅1,800×全高1,540mm
ホイールベース|2,760mm
車両重量|1,560kg
エンジン|2.0ℓ 直列4気筒DOHC
最高出力|110kW[150ps]/6,400rpm
最大トルク|200Nm[20.4kgm]/3,600rpm
駆動方式|後輪駆動
トランスミッション|6速AT
価格|363万円

BMW X1|ビー・エム・ダブリュー X1 xDrive 25i
ボディ|全長4,470×全幅1,800×全高1,545mm
ホイールベース|2,760mm
車両重量|1,710kg
エンジン|3.0ℓ 直列6気筒DOHC
最高出力|160kW[218ps]/6,100rpm
最大トルク|280Nm[28.6kgm]/2,500-3,500rpm
駆動方式|四輪駆動
トランスミッション|6速AT
価格|480万円

BRAND HISTORY

“キドニーグリル”と丸目四灯ヘッドライトにより、ひと目でそれとわかるフロンマスクが特徴のBMW。日本の輸入車市場においても常に高い人気を誇っているが、その名前が何を意味するのか、即座に答えられるひとは意外に少ないのではないだろうか。

Bayerische Motoren Werke(バイエリッシュ・モトーレン・ヴェルケ)。直訳すれば「バイエルン地方のエンジン工場」という意味だ。前身だったラップ社は、カール・フリードリッヒ・ラップが1913年にドイツのバイエルンに設立した航空機用エンジンのメーカーで、おなじバイエルンの機体メーカーのオットー社と組んで、ビジネスを成功に導く。1916年にはバイエリッシュ・モトーレン・ヴェルケ有限会社と改称。2年後には株式会社に組織変更するとともに、バイエルンの青い空と白い雲をイメージしたプロペラのロゴマークを登録している。

その後も革新的な技術により存在感を高めたBMWだったが、第一次世界大戦の敗戦により、航空機エンジンの製造中止を余儀なくされた。そこでBWMは、もてる技術をモーターサイクルに注ぎ、1923年にはシャフトドライブの「BMW R32」を発表して注目を浴びることに。しかし、それだけでは飽きたらず、オースチンセブンをライセンス生産するディクシー社を買収。これにより自動車ビジネスの足がかりをつかみ、1929年には「BMW3/15 PS」を発売、自動車メーカーとしての歴史をスタートさせている。

ちなみに、BMWと深い関係にあったオットー社は、ガソリンエンジンの理論を確立したニコラウス・アウグスト・オットーの実の息子であるグスタフ・オットーが創立した会社。BMWが内燃機関にこだわるのは、このあたりに理由がありそうだ。

           
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