Divine of Creation|伊藤嶺花×中村貞裕(前編)―(2)
スピリチュアル対談 Vol.6|中村貞裕
伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像
「“楽しさ”という光の輪を、どこまでも大きく広げていく夢の仕掛け人」【前編(2)】
つぎつぎに新たな仕事を開拓
中村 藤巻さんが辞めてしまって、自分自身もそろそろ辞め時かなと思ったときに、両親が1階2階のトラットリアを閉めるかもしれないと言いだしたんです。それで、階段しかない5階のカフェが大成功したんだから1階2階は必ず成功すると確信して、両親にやらせてよって話をしました。それで会社を辞めて「トランジット」をつくったんです。
伊藤 最初のクライアントはご両親だったのですね。
中村 そうです。当時の「トランジット」は、クライアントを見つけてプロデュースとオペレーション受託をするっていう会社でした。その後、お客さんから代官山の『sign』の話を頂いて、いろいろあって企画運営会社という本来のかたちになったんです。そうしたら今度はクラスカのリニューアルの話で声がかかって、企画を出したら通って。
伊藤 すごいスピードですよね。
中村 そうですね(笑)。『sign』と『クラスカ』で会社の認知度も上がってきたのでプロデュースの話も来るようになり、直営店を出す体力もついてきたので直営店も出して。あとは流れるままに、カフェや飲食のプロデュースと運営、ホテル・マンション・商業施設のプロデュース、オフィスタワーなど少しずつ広がって、今年で9年目という感じです。
伊藤 すごーい! そんな短期間にやっていらっしゃったんですね。
中村 あとは、もともと伊勢丹だったこともあってファッション系の繋がりが多かったので、表参道や銀座のラグジュアリーブランドのオープニングパーティの全盛期にいろいろ声がかかったんですよね。一番最初に手がけたのが、ディオールのパリで行われたイベントをそのまま再現するというイベントで、イケメンウェイターを50人集めるのが条件だったんですよ。絶対に無理だと思っていたのですが意外に集まってしまい(笑)。それ以来、イケメンたちが別のパーティにもケータリングに行くうちに「トランジットはイケメンが多い」という評判が広がって、ケータリング依頼が増えて、今では月30~40件くらいになり、別会社として運営しています。