ASTON MARTIN RAPIDE|4ドアのアストン、いよいよデビュー
ASTON MARTIN RAPIDE|アストン・マーティン ラピード
新世代の4ドア・アストン、いよいよデビュー
アストン・マーティンはフランクフルトモーターショーにおいて、4ドアサルーンのニューモデル「ラピード」(RAPIDE)を発表した。
文=ジラフ
ボディサイズは全長5019×全幅2140×全高1360mm
アストン・マーティン ラピードは、2006年のデトロイトモーターショーで発表された「ラピードコンセプト」の市販バージョンで、アストン・マーティンにとては、久しぶりの4ドアモデルとなる。
ボディサイズは全長5019×全幅2140×全高1360mm。ここに最高出力477ps/6000rpm、最大トルク61.2kgm/5000rpmを発生する5935ccV12エンジンを搭載。トランスミッションには6速ATの「タッチトロニック2」を採用し、パドルシフトが組み込まれている。
ちなみに、エンジンは一基ずつ職人の手によって組まれるハンドメイドで、同ユニットから生み出されるパフォーマンスは、0‐100km/h加速5.3秒、最高速は303km/hを記録する。
2010年初頭からデリバリー開始
エクステリアは、アストン・マーティンのアイデンティティを活かしたデザインで、ひと目でアストン・マーティンであることが理解できるが、4ドアならではのフォルムは、既存のモデルとは一線を画している。
インテリアは、独立4シーターとなっていて、ほかのアストン・マーティンのモデル同様、最上のレザー、ウッドなどの贅たくな素材がふんだんに使われている。またバング&オルフセン製オーディオや後席用ツインDVDスクリーンなどの装備は、長距離の移動を快適に過ごす手助けをしてくれる。トランクは301リットルの容量を確保し、リアシートバックを倒せば750リットルにまで拡大する。
ラピードは、2010年初頭からデリバリーが開始される予定だ。
BRAND HISTORY
いまもっともクールなスポーツカーブランドとして、世界中から注目を集めているのが、イギリスのASTON MARTIN(アストン・マーティン)だ。1914年にライオネル・マーティンとロバート・バンフォードにより設立された小さな会社は、アストン・クリントンと呼ばれるヒルクライム競技で成功を収めたことからアストン・マーティンのブランドを名乗るようになり、その後もモータースポーツやスポーツカーの歴史に輝かしい足跡を残す。
反面、経営の面では幾度も危機に追い込まれ、そのたびに救いの手が差し伸べられるという、まさに波瀾万丈の道を歩み続けてきた。たとえば、1947年にオーナーとなったデイビッド・ブラウンは、優れた経営力とエンジニアリングのセンスを活かして、自らのイニシャルを冠したスポーツカー「DB2」や、レース用マシーン「DBR1」で、その名前を残している。最近では、フォードがその株式を、プロドライブを創業したデイビッド・リチャード率いる投資家集団に売却したことが記憶に新しい。
しかし、アストン・マーティンはいつの時代も漲るパワーと美しいスタイルを備えたスポーツカーづくりを貫いている。現在のラインアップは「V8ヴァンテージ」と「DB9」。また近い将来「ヴァンキッシュ」にかわる新しいフラグシップモデル「DBS」が日本にもお目見えするはずだ。