2008年7月にデビューした「SL65 AMG ブラックシリーズ」が日本上陸
Mercedes-Benz SL65 AMG
2008年7月にデビューした「SL65 AMG ブラックシリーズ」が日本上陸
スペシャルのなかのスペシャル
メルセデス・ベンツ(Mecedes-Benz)日本は2008年11月4日、ハイパフォーマンススポーツカー「SL65 AMG」のスペシャルモデル「ブラックシリーズ(Black Series)」を発売した。
文=ジラフ
最大トルクはリミッッターで102kgmに抑えられる!?
ブラックシリーズとは、AMGパフォーマンススタジオが手掛けたスペシャルモデルの名称で、今回発売されるSL65AMGブラックシリーズでも、大幅なパワーアップと運動性能向上が図られている。
エンジンは、612hpを発生する6リッターV12をベースに、大径ターボチャージャーや高効率インタークーラーの採用により出力向上が図られ、最高出力はノーマル比58psアップの670psまで引き上げられている。また最大トルクはリミッターにより1000Nm(102kgm)に抑えられるが、それを2200rpmから4200rpmまで発生し続ける。
また約250kgにおよぶ車重の軽量化、前後トレッドの拡大(フロント97mm、リア85mm拡大)、ブレーキ強化、調整式スポーツサスペンションの採用など、足まわりにも徹底的に手が入れられた。
ちなみに2008年7月に本国で公表された性能データでは、0-100km/h加速が3.8秒、最高速は320km/hに達するという。
価格は4880.0万円で、デリバリーは2009年春から
外観上は、大きく張り出した前後オーバーフェンダー、カーボン製大型スポイラー、固定式のカーボンルーフなど特徴的な変更点が多数見受けられ、フロント265/35・19、リア325/30・20というタイヤサイズはレーシングカーのような迫力を持つ。
またカーボンがふんだんに使われた内装に合わせ、スポーツシートもカーボン製を採用。360km/hまで刻まれたスピードメーターのほか、フラットボトムの小径ステアリングホイールなど、インテリア系もレーシーな雰囲気で統一されている。
価格は4880.0万円で、左ハンドルのみの設定。デリバリーは2009年春から始まり、日本には12台が導入される予定。
BRAND HISTORY
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりがべつべつにガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。
製品に与えられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。
こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役としてつねに時代の先頭を走りつづけているのだ。