Fashion
2015年5月19日
イギリスの最高峰、EDWARD GREEN
イギリスの最高峰、EDWARD GREEN
なにごとも「進化」するときには「変化」を求めるだろう。
前回まで取り上げたアメリカのシューメーカー、オールデンは、「変えないこと」で生き残りをはかった。
逆に、トム・フォードを迎えたグッチは、「変え続けること」を選択して、鮮やかに蘇った。
“進化する老舗”ユナイテッドアローズ会長兼CEOが語るエドワード・グリーン。
写真=Jamandfix
#34 エレガントだが、華奢な履き心地ではない靴
EDWARD GREEN/1990~
ユナイテッドアローズ(UA)創業時から、私たちが考えるいちばんいい靴の回答は、ビスポーク以外では、オールデンと『エドワード・グリーン』でした。
僕がグリーンをはじめて見たのは、たぶんニューヨークのポール・スチュアートに置いてあった靴ですね。
日本のポール・スチュアートが輸入していて、紹介してもらって、ビームスFに仕入れました。
当時でも高かったですね、8万円以上しました。
オールデンの履き心地は素晴らしいですが、そのオールデンとおなじくらい履き心地のいい靴はグリーンしかない。
履き味はちがいますが、グッドイヤーウェルトのよさは共通します。
よく、グリーンの靴は「エレガントで華奢」と表現されますが、履き心地は華奢じゃありません。
レディメイドで求められる最高の包み込まれる履き味です。90年から95年ぐらいにいちばん履きましたね。
オールデンは品番でよんでいましたが、グリーンは、HARROW、WESTMINSTERIIなどモデル名でよんでいました。
『ポールセン・スコーン』はビームスでトランクショーをやっていたブランドで、一部をグリーンの工場でつくっていました。
製造のグレード自体はあまり変わらないんですが、グリーンの木型と比べるとカッコよくない。
ポールセン・スコーンでオーダーするとガマガエルのように仕上がってきて、いい思い出がありません(笑)。