MOVIE|構想10年のユーモラスな家族ドラマ『おじいちゃんの里帰り』
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2015年4月3日

MOVIE|構想10年のユーモラスな家族ドラマ『おじいちゃんの里帰り』

MOVIE|ヨーロッパで7カ月のロングランヒットを記録

笑いと涙の感動作『おじいちゃんの里帰り』

ドイツへ移住した一家が、半世紀を経て再びトルコへ帰郷する様子をユーモラスに描いた家族ドラマ『おじいちゃんの里帰り』。11月30日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにてロードショーがスタートした。

Text by KUROMIYA Yuzu

おんぼろワゴンで故郷トルコへ

家族を守るため、1960年代半ばにトルコからドイツに移り住んだイルマズ家の主フセイン。いまではすっかりおじいちゃんとなった彼の涙ぐましいまでの奮闘ぶりと、新世代へとバトンタッチをしてゆく家族の姿を綴った、笑いと涙の感動作。

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監督は、トルコ系ドイツ人2世のヤセミン・サムデレリ。脚本は自身と実妹ネスリンの実体験をもとに、50回以上の推敲を重ねて執筆した。

完成した作品は、民族、文化、世代を越えて大きな共感を呼び、ドイツで約7カ月ものロングラン上映、150万人動員の大ヒットを記録。また、第61回ベルリン国際映画祭での上映、第7回ドイツ映画大賞の銀賞と最優秀脚本賞のダブル受賞をはじめ、国内外で数多くの映画賞に輝いた。

3000キロの遥か彼方へ、家族全員で里帰り

ドイツに移り住み、がむしゃらに働きつづけて50年。イルマズ家の主フセインは70代を迎え、大家族のおじいちゃんになっていた。

一見平凡に見える家族だが、大学生の孫娘チャナンは内緒でつきあっている恋人の子どもを妊娠して大慌て。6歳の孫息子チェンクは、父がトルコ人で母がドイツ人のため「自分はどこの国の人なの?」とアイデンティティに悩み中。長男ヴェリと次男モハメドは大人になったいまでもいがみ合っている。

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そんなある日、おじいちゃんが突然、家族皆で故郷の村へ行こうと言い出した。家族の誰もが反対するも、おじいちゃんの強い想いに負けて渋々行くことに。それぞれの悩みや想いを胸に、一家総出で故郷トルコへ向かう旅がはじまった。

孫世代がトルコの生活にとまどうなど、三世代にわたる異文化交流をコミカルに描く『おじいちゃんの里帰り』。おじいちゃんの奮闘ぶりとともに、一家の未来へつづく旅のはじまりをぜひ見届けてほしい。

『おじいちゃんの里帰り』
11月30日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー
監督|ヤセミン・サムデレリ
脚本|ヤセミン&ネスリン・サムデレリ
出演|ヴェダット・エリンチン、ラファエル・コスーリス、リライ・ヒューザー
配給|パンドラ
2011/ドイツ/101分/原題『Almanya-Willkommen in Deutschland』
http://www.ojii-chan.com
© 2011 - Concorde Films

           
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