ボルボ V40 日本発売|Volvo
Volvo V40|ボルボ ブイ フォーティ
ボルボ V40 日本発売
激戦区であるプレミアムコンパクトハッチバック市場に投入された、ボルボのニューモデル「V40」。ついに本日より、日本発売となった。OPENERSでは島下泰久氏による海外試乗記、小川フミオ氏による国内試乗記も掲載中なので、ぜひそちらもご参照願いたい。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
価格は269万円から
ついに日本発売となったボルボ「V40」は、セダンボディの「S40」、ステーションワゴンボディの「V50」の後継モデルという位置づけにこそなるが、実質上はまったくあたらしいクルマである。ハッチバック形状をとることで、先日、日本にも上陸を果たしたメルセデス・ベンツ「Aクラス」をはじめ、BMW「1シリーズ」、アウディ「A3」、レクサス「CT」といった、ライバルたちと真っ向勝負を挑む。
これらライバルにたいするV40の武器は、スポーティなエクステリアと居心地のよさを追求した、ボルボならではの人間中心的な思想にもとづいたインテリアデザインの共存、上位のモデルすら超える充実の装備で、EURO NCAP史上最高得点を獲得している安全性、そしてベースモデルの「V40 T4」で269万円からという価格設定、自動車取得税、重量税が75パーセント減税の対象になる高い環境性能だ。
グレードは2種類
エンジンは、ボルボとしてははじめてスタート&ストップ機能を採用した1.6リッター4気筒直噴ターボエンジン。最高出力は132kW(180ps)、最大トルクは240Nm(24.5kgm)。6段デュアルクラッチの「パワーシフト」を組みあわせ、高効率な速度感応式電動パワーステアリングの採用もあり、16.2km/ℓ(JC08モード)の燃費を達成した。ラインナップは「V40 T4」(269万円)と装備を充実させた「V40 T4 SE」(309万円)の2種類。日本導入モデルは「ダイナミック」とよばれる、通常よりもスポーティな足まわりを採用している。
デザインの詳細にかんしては、OPENERSにて後日、V40のエクステリアデザイナー サイモン・ラマー氏へのインタビューも掲載予定だが、1960年代から70年代に生産されたスポーツワゴン「P1800ES」へのオマージュとなる、リヤのドアハンドル付近で急激に立ち上がるショルダーライン、クーペのようなワイド&ローのフォルムを特徴とする。
インテリアでは、メーターパネルに、ボルボとして、はじめて液晶モニターを採用。表示を標準的な「Elegance」、燃費を表示する「ECO」、タコメーターとデジタル表示のスピードメーターが赤を背景に表示される「Performance」と3種類から選択できる。また7種類のカラーからアンビエントライトを選択できる「インテリア・シアターライト」、開放的な「パノラマ・ガラスルーフ」(V40 T4 SEに18万円のオプション)、フレームレスのルームミラーなどが特徴的で、これが全体の基調をなす、シンプルで機能的なスカンジナビアンデザインのなかにまとめられる。
3人乗りの後席は、中央と左右で着座位置を若干ずらし、大人が3人乗ったときでも、肩がぶつかりあわないように配慮するとともに、左右の席をやや斜めにレイアウトすることで、見晴らしをよくしている。
世界最高峰の安全性能
安全装備にかんしては、世界初の歩行者エアバッグの搭載が6万円のオプションとして設定されるのが第一の特徴。フロントバンパーに内蔵する7つのセンサーで、人間との衝突を感知すると、ボンネットを持ち上げ、Aピラーやガラスといった、堅牢な構造物と歩行者の頭部との衝突を防ぐべく、エアバッグを展開する。
前方のクルマへの追突事故を、自動で回避、軽減する「シティ・セーフティ」は、標準装備であり、作動する対象との相対速度差を、これまでのボルボの30km/hから50km/hにまで拡大。15km/h未満では停車し、衝突を回避、15km/hから50km/hの範囲では大幅に被害を軽減する。ステアリングコラム下には「ニーエアバッグ」も標準装備。
また、20万円のオプション、「セーフティ・パッケージ」を設定すれば、身長80cm以上の歩行者を最大10人まで検知し、相対速度差35km/h以下では、自動で衝突を回避する「ヒューマン・セーフティ」、後方9.5メートルまでの死角を監視し、レーンチェンジによる事故の可能性を警告する「進化型BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」、駐車場などでの後退時に死角からの車両や歩行者の接近をしらせる「クロス・トラフィック・アラート」、道路標識を認識し、メーターパネル内に表示する「ロードサイン インフォメーション」など、特徴的な安全装備を搭載できる。
もちろん、全車速追随型の「アダプティブ クルーズ コントロール」、電動パワーステアリングを制御してレーン逸脱を予防する「レーン キーピング エイド」、ドライバーの疲労を検知する「ドライバー アラート コントロール」、対向車を防眩しないようにハイビームの照射範囲を調節する「アクティブハイビーム」など、もはやプレミアムカーではおなじみの機能もこのパッケージには含まれる。
また、縦列駐車時にステアリング操作を自動でおこなってくれる「パークアシスト」も、上位の「V40 T4 SE」には標準装備、「V40 T4」には3万円のオプションとして設定される。
基礎的なクルマのスペックは以下のとおり。また、OPENERSでは、島下泰久氏によるV40の海外試乗記にくわえて、小川フミオ氏による、日本国内での試乗記も掲載中だ。走行性能や使用感などについてはそちらもご参照願いたい。
Volvo V40|ボルボ ブイ フォーティ
ボディサイズ|全長4,370×全幅1,785×全高1,440mm
ホイールベース|2,645 mm
トレッド 前/後|
(V40 T4) 1,550 / 1,540 mm
(V40 T4 SE) 1,545 / 1,535 mm
最低地上高|135 mm
最小回転半径|
(V40 T4) 5.2 メートル
(V40 T4 SE) 5.7メートル
トランク容量(VDA値)|335-1,032 リットル
重量|1,705 kg
エンジン|1,595cc 直列4気筒 直噴DOHC ターボ
最高出力| 132kW(180ps)/ 5,700 rpm
最大トルク|240Nm(24.5kgm)/ 1,600-5,000 rpm
トランスミッション|6段オートマチック(湿式デュアルクラッチ)
駆動方式|FF
サスペンション 前/後|マクファーソンストラット / マルチリンク
タイヤ|
(V40 T4) 205/55R16
(V40 T4 SE) 225/45R17
燃費(JC08モード)|16.2 km/ℓ
価格|
(V40 T4) 269万円
(V40 T4 SE) 309万円