ブランニューキャデラックの象徴「XT5 クロスオーバー」|Cadillac
CAR / FEATURES
2017年11月22日

ブランニューキャデラックの象徴「XT5 クロスオーバー」|Cadillac

Cadillac XT5 Crossover|キャデラック XT5 クロスオーバー

伝統と革新のブランニューキャデラック

アメリカのプレミアムカーブランド、キャデラックがニューヨークに拠点を移してから初めてリリースされた、ブランニューキャデラック「XT5 クロスオーバー」。キャデラックの、いやアメリカ車のイメージを一新させるこのラグジュアリークロスオーバーの魅力に迫る。

Text by TAKI Masashi

どの角度から眺めても美しいフォルム

この10月28日に日本で発売となったキャデラック「XT5 クロスオーバー」は、キャデラックがニューヨークに拠点を移してから初めてリリースされた、ブランニューキャデラックでもある。立ち位置的にはキャデラック「SRX」のポジションを継ぐラグジュアリークロスオーバー。新しいキャデラックにはBMWやアウディのように、ナンバリングでクラスをイメージさせるモデル名が与えられることとなり、キャデラックのフルサイズプレステージセダンたる「CT6」に次いで発表されたのが、このXT5 クロスオーバーとなる。

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そのデザインを一目見ただけで、ブランニューであることは明らかだ。キャデラックがラグジュアリーSUVと謳うモデルには「エスカレード」というフラッグシップモデルがある。これはかつて伝統と歴史を携えたブランドの宿命ともいえる、イメージのコンサバ化に陥ったキャデラックに投入された救世主的モデルであり、その成功はブランドを見事復活させた。その成功ゆえ、押し出しが強く巨大でラグジュアリーなエスカレードが頂点にあり、SRXはその一回りコンパクトなモデル、といったおもむきがあった。ところがXT5 クロスオーバーは、そのエスカレードの呪縛から解き放たれた感があり、エクステリアからしてモダンである。

なめらかな曲線で描かれたフォルムはどの角度から眺めても美しい。と同時に、フロント、リアのライトまわりには縦基調のアクセントがあり、瞬時にそれがキャデラックであることを理解させる。モダンなだけではなく、角度によってはモダンよりヘリテイジにやや勝った面も持つ。

Cadillac XT5 Crossover|キャデラック XT5 クロスオーバー

伝統と革新のブランニューキャデラック (2)

オーセンティックかつモダンなインテリア

その雰囲気はインテリアにも濃厚で、例えばXT5 クロスオーバー プラチナムの「クリスタルホワイト トゥリコート」と、「ステラーブラック メタリック」という二つの外装色に組み合わされる「メイプルシュガー / ジェットブラックアクセント」というインテリアカラーがあるのだが、これのヌバック風の革あしらいといい、ツヤを抑えたサテンローズウッドトリムといい、オーセンティックながらモダンでもある。ちょっと、アマンリゾートとかを彷彿させるさじ加減なのだ。

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ご存じかもしれないが、キャデラックは1902年に設立されて以来、世界のプレミアムカーを牽引してきたラグジュアリーブランド。2015 年からはGMの中で、独立したビジネスユニットに再編され、本部機能をニューヨークに移し、最先端のテクノロジーにフォーカスした商品をリリース。XT5 クロスオーバーはその新生キャデラックから初めてリリースされたモデルである。ちなみにキャデラック社のヨハン・ダ・ネイシン社長は、2000年代にアウディ ジャパンの社長だったその人。その日本での成功が功を奏しキャリアアップ。ネイシン社長が親日家なことも、日本のユーザーには朗報だろう。

Cadillac XT5 Crossover|キャデラック XT5 クロスオーバー

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最先端テクノロジーによる最新デバイスをフル装備

先に「最先端のテクノロジーにフォーカスした」と書いたが、それはこのクルマをドライブすれば即座に実感できる。

キャビンでの落ち着きが別格なのだ。これは、超高張力鋼を多用し、レーザー溶接と軽量構造用接着剤を駆使した構成により、従来比90kg減を果たした軽量・高剛性ボディによるところが大きい。分かりやすくいえば、上下にシェイクされる悪路でもみしりともせず、しかも妙なお釣り(揺れ戻し)に違和感を感じることもない。乗り心地の洗練度は、格段に向上している。

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そして挙げ出すと、すぐに紙幅が尽きそうなほどに最新のデバイスが盛られているのも、XT5 クロスオーバーの大きなアドバンテージだ。

レーダー、カメラ、超音波センサーを駆使した先進のセーフティデバイス、運転状況を監視し必要に応じて注意を促す「ドライバー アウェアネス パッケージ」やドライバーの運転操作をアシストする「ドライバー アシスト パッケージ」。さらには、フロント/リアに備わる低速走行時用のオートマチック ブレーキ、レーンキープ アシスト、リア クロストラフィック アラート、サイド ブラインドゾーン アラート、全速度域対応のアダプティブ クルーズ コントロール、そしてオートマチック パーキング アシストなども。

駐車場などで後退するさいなどには、車両各部に搭載したカメラにより、真上から見下ろしたような映像でクルマの周囲 360°をセンターディスプレイに表示するサラウンドビジョンが重宝するし、プラチナムに標準装備されているフルカラー表示のヘッドアップディスプレイも、一度目が慣れるとそれなしではドライブがずいぶん寂しくなりそうだ。

Cadillac XT5 Crossover|キャデラック XT5 クロスオーバー

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最もコンテンポラリーなキャデラック

そして何より新世代 3.6ℓ V6エンジンと8AT、AWD システムの組み合わせが秀逸で、その三位一体具合が出色のできばえなのである。燃費を考慮してのことだろう、走行モードにおいてはFFがデフォルトとなっているが、AWDやスポーツにモードとすれば、キャビンの快適はそのままに、さらにドライブを楽しめる。高速を淡々と行くときはデフォルトで、山道ではスポーツで、とアクティブにモードを使いこなすのがおススメだ。

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さらにプラチナムに標準装備のBose 社のスタジオサラウンドサウンド14 スピーカーシステムについても特筆すべきだろう。音場特性に合わせた専用設計がなされており、またBose アクティブノイズキャンセレーションによる静粛性も確保。タイヤノイズや風切り音において厳しいSUVながら高速走行中、クラシックコンサートの音源が無理なく、あたかも客席にいるかのように楽しめる。

XT5 クロスオーバーは、最もコンテンポラリーなキャデラックである。最新のモードやデバイス、技術がそのオーセンティックモダンなフォルムにパッケージされており、ステアリングを握れば、従来のキャデラックのイメージが覆るシーンも多い。軽量・高剛性ボディの仕上がりなど、その最たる部分だろう。

しかし、一目でキャデラックと分かる。上質で、乗り心地がいいのだろうな、とエクステリアが予感させ、ドアを開けてもシートに座ってもその予感は決して裏切られない。

使い古されている慣用句だが、XT5 クロスオーバーには「伝統と革新」こそが、ふさわしい。あるいは、「温故知新」か。コンテンポラリーな快適が、そのキャビンには変わらず存在している。

「M.A.R.S」デザイナー、米山庸二氏が「XT5 クロスオーバー」の魅力を語る→

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Cadillac XT5 Crossover Luxury|キャデラック XT5 クロスオーバー ラグジュアリー
Cadillac XT5 Crossover Platinum|キャデラック XT5 クロスオーバー プラチナム
ボディサイズ|全長 4,825 × 全幅 1,915× 全高 1,700 mm
ホイールベース|2,860 mm
重量|1,990 kg
エンジン|3,649 cc V型6気筒DOHC VVT
最高出力|231 kW(314 ps)/6,700 rpm
最大トルク|368 Nm(37.5 kgm)/5,000 rpm
トランスミッション|8段AT(8EAT)
駆動方式|AWD
乗員定数|5名
価格|(Luxury)619万円  (Platinum)699万円

問い合わせ先

GMジャパン・カスタマー・センター

0120-711-276 (9:00-18:00、年中無休)

http://www.cadillacjapan.com

           
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