アウディ最小のSUV「Q2」国内販売開始|Audi
Audi Q2|アウディ Q2
アウディ最小のSUV「Q2」国内販売開始
アウディジャパンは、アウディのSUVラインナップで最もコンパクトなSUV「Q2」を発表し、受注を開始した。正式な発売は6月中旬が予定され、価格は299万円からだ。
Text & Photographs by UCHIDA Shunichi
コンパクトボディで2種類のエンジンを搭載
アウディ ブランドのなかで最もコンパクトなSUVとなる「Q2」が日本に上陸した。
Q2のボディサイズは、これまでの最小SUVだった「Q3」よりもさらに一回り小さく、全長4,200×全幅1,795×全高1,530mmと多くの立体駐車場に入るサイズを実現している。
日本に導入されるエンジンは2種類あり、ひとつは1.0リッター直列3気筒TFSI(過給機付き直噴ガソリン)で、最高出力は116ps、最大トルクは200Nmを発生。もうひとつは1.4リッター直列4気筒TFSI(過給機付き直噴ガソリン)で、最高出力150ps、最大トルク250Nmを発揮し、いずれのエンジンも7段Sトロニックが組み合わされ、前輪を駆動する。
1.0リッターTFSIエンジンは、快適性とパワーの両立をテーマに開発された、アウディのなかで最も小さいユニットだ。3気筒ならではのコンパクトな設計に加え、アルミ製クランクケースの採用などにより、エンジン単体の重量をわずか88kgに抑えている。
また、1.4リッターTFSIエンジンは、シリンダー休止システムのシリンダーオンデマンド(COD)を採用し、燃費効率を改善。具体的には、負荷100Nm以下の運転領域、およびエンジン回転数1,400-3,200rpmで無負荷走行をしているときに第2、第3シリンダーを休止すると同時に、第1と第4シリンダーは、高まる負荷に対応するようにバルブの作動ポイントを変更し運転効率を高めている。
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ポリゴン デザインは河原の石からイメージ想起
アウディQ2で最も注目すべきはエクステリアデザイン。モチーフは“ポリゴン(多角形)”だという。
想定ユーザー層は、都会に住む30歳から40歳くらいで先進的なライフスタイルを志向し、主流ではなく個性を大事にする若者像だ。そして、趣味や、スポーツ、レジャー、ビジネスのすべてを1台のクルマでこなすことが最も重要な要件で、これらをデザインに落とし込むことが課題となった。
今回の発表に伴い来日したアウディ A.G.エクステリアデザイナーのマティアス・フィンク氏は、その課題を解くカギは川に転がっている石から得たという。「何千キロもの流れを下流にまで運ばれた石は、丸みを帯び、表面はなめらかでどれも同じような形状をしています。しかし、源流に近いところ、つまり川が“若い”ところにある石はそうではない。それぞれが違った形状で角があってゴツゴツしてエッジがあるでしょう。このエッジをヒントにQ2の基本的なスタイル要素としてポリゴン、多角形を採用したのです」と説明。「このカット面やコントラスト、異質性から、これがこの世代の象徴として完璧にマッチするだろうと考えたのです」と語る。
具体的にデザインに落とし込む際には、まず、従来のアウディのボディサイドのデザイン形状がベースとされた。つまり、水平のボディの面とシャープなショルダーラインの組み合わせだ。そこに、「鋭いナイフで、前の部分からナイフを入れてボディに沿って削り取り、リアフェンダーの入り口でナイフを抜きます。まさにクラフツマンワークといえるよう手作業で。そうすることで自然で幾何学的な形状、つまりポリゴンが生まれました」とサイドデザインについて述べる。
また、このサイドのポリゴンは全体的なプロポーションにも効果を及ぼしている。フロントから流れてきたラインは、ナイフを入れたところから2つのラインに分岐する。その下側のラインは、低い位置にあるので、キャビンの安定感が増すデザインに仕上がっているのだ。この下側のラインは低いので、上のラインと結合したところがそれよりも高くなることから、ショルダーがより高い位置にあるように見せている。このギャップによってフェンダーがより強調されているのだという。
マティアス氏は「リア 3/4の角度が、Q2が最も美しく見える角度だと思います」という。「ここから見ると高いショルダーと低い室内空間のコントラストがはっきりと見てとれます。まるで、プロテクターをつけ、ショルダーのあいだの深い位置に頭がある、アメフトのプレイヤーのような外観に見えるでしょう」。また、ほぼ四角形のテールランプも両端に配することで、これも、「プロテクションパネルをつけたアメフトの選手のショルダーのようなデザインに仕上がり、ワイドアンドローに見せています」とコメントした。
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Q2から始まるQシリーズのシングルフレームグリル
Q2では、アウディの特徴的なシングルフレームグリルが若干変更となっているのもポイントだ。
現在アウディのシングルフレームグリルは、「R8」などに見られる低い位置にありフォーリングスがグリルの外にあるパターンと、Aシリーズのグリル内にフォーリングスが入るパターンがある。
マティアス氏は、「AモデルとQモデルはグリルが一緒に見えるという指摘があったことから、今回Qモデル用のシングルフレームグリルをデザインしました」とその理由を説明。
形状としては、下端左右に切り欠きを入れ、視覚的にグリルを高い位置に見せる効果を狙っている。そしてQ2がこの新しいQモデル用のグリルをつけた第1弾のモデルとなった。
フロント周りではQモデル独特の特徴もある。通常「A5」などのクーペをデザインする際はボンネットをなるべく長く見せるようにする。しかし、Qモデル、特にQ2は、コンパクトSUVであることから、なるべく小さく、かつ迫力のあるデザインが求められた。
そこで、Aピラーからシングルフレームグリルへ流れ込むキャラクターラインを止め、シングルフレームグリルの手前でグリルと平行に流し、そこから逆のAピラーへ流れるラインを採用した。こうすることで、「ボンネットが短くワイドに見え、かつフロントがより高く見せる効果をもたらしました。そこ結果、小さなクルマですが、力強く迫力のある外観を演出しているのです」とマティアス氏はそのデザインについて語った。
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若い層にアウディを浸透させるミッション
近年SUV、クロスオーバー市場の急成長を受け、Q3に引き続きQ2を導入した理由について、アウディジャパン代表取締役社長の斎藤徹氏は、「さらに若い方々を取り込みたいという狙いです」と述べる。
ターゲットは、「アウディ オーナーのなかで最も若い年齢層となる30代から40代前半の独身やカップル、ヤングファミリーをイメージしています。これまでのオーナーと比べ、自身が選択するものへのより強いこだわりや 、高い情報感度を持っている方、そしてクリエイティブな思考やライフスタイルを追及されている方にぜひQ2を選んでもらいたいのです」と語った。
さらに「ドライバー人口が高齢化しているなかで、アウディのお客様層を支えていくためには若い人たちを開拓していく必要があります。そこで若者の価値観にきちんと訴える斬新なデザインを持ったクルマを作ったのです。特に30代から40代前半の若い人たちにアピールし、アウディを浸透させていくというミッションを持ったクルマがQ2なのです」とそのポジションを定義した。
アウディQ2の価格はベーシックな「Q2 1.0TFSI」が299万円、「Q2 1.0TFSI sport」で364万円、そして「Q2 1.4TFSI Cylinder On Demand」は405万円。また、Q2の日本導入を記念して、1.4TFSIをベースにインテリアアンビエントライトやMMIナビゲーション、Sラインエクステリアなどを装備した特別仕様車「Q2 1st edition」も280台限定で用意され、こちらは490万円となる。
Audi Q2 1.0TFSI|アウディ Q2 1.0TFSI
Audi Q2 1.0TFSI sport|アウディ Q2 1.0TFSI スポーツ
ボディサイズ|全長 4,200 × 全幅 1,795 × 全高 1,530 mm
ホイールベース|2,595 mm
エンジン|999 cc 直列3気筒DOHCターボ
最高出力|85 kW(116 ps)/5,000-5,500 rpm
最大トルク|220 Nm/2,000-3,500 rpm
駆動|FF
トランスミッション|7段AT(Sトロニック)
タイヤ 前/後|215/60R16(sportは215/55R17)
価格|(1.0TFSI)299万円 (1.0TFSI sport)364万円
Audi Q2 1.4TFSI Cylinder On Deman|アウディ Q2 1.4TFSI シリンダー オン デマンド
ボディサイズ|全長 4,200 × 全幅 1,795 × 全高 1,530 mm
ホイールベース|2,595 mm
重量|1,340 kg
エンジン|1,394 cc 直列4気筒DOHCターボ
最高出力|110 kW(150 ps)/5,000-6,000 rpm
最大トルク|250 Nm/1,500-3,500 rpm
駆動|FF
トランスミッション|7段AT(Sトロニック)
燃費(JC08モード)|17.9 km/ℓ
タイヤ 前/後|215/55R17
価格|405万円
Audi Q2 1st edition|アウディ Q2 ファースト エディション
ボディサイズ|全長 4,205 × 全幅 1,795 × 全高 1,520 mm
ホイールベース|2,595 mm
重量|1,340 kg
エンジン|1,394 cc 直列4気筒DOHCターボ
最高出力|110 kW(150 ps)/5,000-6,000 rpm
最大トルク|250 Nm/1,500-3,500 rpm
駆動|FF
トランスミッション|7段AT(Sトロニック)
燃費(JC08モード)|17.9 km/ℓ
タイヤ 前/後|215/50R18
限定台数|280台
価格|490万円
アウディ コミュニケーション センター
0120-598-106