NIKE|世界の女性トップアスリートによる「THE LOOK OF SPORT:レリン・フランコ」
FASHION / WOMEN
2015年7月24日

NIKE|世界の女性トップアスリートによる「THE LOOK OF SPORT:レリン・フランコ」

NIKE|ナイキ

2012 サマーシーズン ナイキウィメン

THE LOOK OF SPORT:レリン・フランコ(パラグアイ人やり投げ選手/モデル)

情熱、勇気、粘り強さにルックスと魅力を兼ね備え、パラグアイ代表としてオリンピックチームに2回選出されたやり投げ選手であり、モデルでもあるレリン・フランコ。銀色のスパンコールをちりばめたホットパンツに白のタンクトップ、水晶のロザリオビーズとアビエーターグラスを身に着け、宿泊先のニューヨークのホテルのロビーにさっそうと現れた。

Text by OPENERSPhotographs by NIKE

史上もっともホットなアスリートと賞賛されるレリン

レリンはその歩き方でさえも人目を引く。待たせているクルマの方に歩いていくときのようすからは、マイアミ、サンパウロ、ブエノスアイレスなど、数かずの国際的ファッションショーのランウェイを経験していることが伺える。彼女の歩き方はオフのときのモデルに特有の、あの歯切れの良い足取りなのだ。

世界中を飛び回り、スペイン語、イタリア語、英語に堪能なレリンだが、ニューヨークに来るのは今回がはじめてで、この日まで撮影で忙しく、ナイキタウン以外の場所へはまだ行けていなかった。また、今朝ホテルのジムでワークアウトをしたが、普段のスケジュールには1日2回のトレーニングセッションが入っていて、ウエイト、テクニック、ジャンプ、フィットネス全般をこなしている。「今週はちゃんとトレーニングできていません。1日1回しかワークアウトをしていなくて、これでは足りません」と嘆く。「パラグアイに戻ったら、週末もトレーニングします」という。

メディアが彼女のことを「史上もっともホットなアスリート」と呼ぶ理由がよくわかる。彼女の体はトップアスリートらしい無駄のない筋肉で引き締まり、腹筋は割れ目がはっきりとわかるのだが、同時に女性らしい曲線美も備えている。服を試着しているときでも、自然で自信に溢れ、羨ましいほどの身体と冷静さは努力と鍛錬のたまものだ。

レリンは、テニス、体操からハンドボールやバレーボールまでさまざまなスポーツ競技を経て、13歳のとき、地元のスポーツクラブのトレーナーによってその才能を見出される。当時を振り返り、「トレーナーが陸上競技に出てみないかと勧めてくれて、走り幅跳びと100メートル走に参加しました。ところが一番成績の良かったのが投擲(とうてき)種目でした。その後16歳のときにはじめてやり投げに挑戦したところ、驚くほどの好成績で、パラグアイ記録を出したのです。それで、よし、この競技にトライします、と言ったのです」と語る。

ナイキウィメン|レリン・フランコ 03

ナイキウィメン|レリン・フランコ 04

後戻りがじつは後退でなく前進であることを、彼女の成績が証明する

22歳になるころには、国際競技に出場し、成績もさながらその美しさでも注目を浴びるようになった。それは思いもかけない偶然からだった。彼女は肘の怪我で競技の中断を余儀なくされ、それがつぎのキャリアへとつながっていったのだ。「子どものころ、モデルになったらとか、(パラグアイ国内の)美人コンテストに出場したらなどと言われましたが、いつも、だめ、だめ、興味がないから、せっかくですが私には向いてないので、とお断りしていました。それが、肘の怪我をしたあと、再度コンテスト出場のお誘いをいただき、ほかに何もすることもないし、OK、やってみます、とお受けしたのです」。その結果、ファッションモデルのオファーを受け、広告キャンペーンやテレビに登場することとなった。

2008年に彼女はさらなる上達を目指し、イタリアに渡った。現地のクラブにスカウトされたのだ。友人や家族から離れ毎日トレーニングだけに打ち込んだにもかかわらず、成績は、彼女自身の言葉を借りると、「目を覆いたくなるようなひどい」結果だった。後悔先に立たず、とレリンは説明する。「10月に母が亡くなり、11月にはイタリアを去りました。パラグアイにいた方が良かったのです。ひとりぼっちでとても辛かったし、そうしたさまざまなことは、ひとを早く大人にします」。

いまレリンはパラグアイに戻り父親と4人の姉妹、そして彼女が「愛しい子たち」と呼ぶ姪や甥達の近くに住む。「後戻りはしたくない、前に進む、と決めたとしても、後戻りがじつは後退でなく前進である場合もあります」。この言葉の意味はアスンシオンに戻って以来の彼女の成績が証明している。チームや家族、友人たちに囲まれた環境で、昨年はやり投げ自己最高記録を2度更新、現在の記録は55.66メートルだ。2011年の南米大会では2位の好成績。しかしこの夏の世界大会への出場資格を得るには、2012年5月までに自己記録を3メートル更新する必要がある。

ナイキウィメン|レリン・フランコ 09

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「運は自分で作るもの」という信念から、より高いゴールを目指す

エリートアスリートでモデルというレリンにとって何を食べるかはとても大切。彼女が打ち明けたその食事法はとてもシンプルで確固たるもので、「毎日ビタミンとサプリメントをたくさんとります。そして良く食べ良く寝ること。アルコールは飲みません。もちろん飽きることもありますが、人生って楽なことばかりじゃありませんから」そう言って、彼女はサンドイッチにかじりつき、モデルは食べないという通説を完全にくつがえす。

「学校でも、スポーツでも何でも競争するのが大好きなんです。私の場合、競争することはストレスになりません。もちろんプレッシャーはありますが、プレッシャーも好きなんです。上達の後押しとなるし、より高いゴールを目指すことができます。それですべてがうまくいったときの気持ちときたら、うまく表現できないくらいです」。多くのアスリートとちがい、大会に向けて気持ちを盛り上げるために音楽を聴くということはしない。彼女が集中するのに必要なことは静寂。運や論理にも頼らない。「運は自分で作るもの」と言う。

パラグアイは小国だが、国の代表という役割を大きな名誉に感じている。それが全力で世界に対して恥ずかしくない闘いをするという意気込みになっている。レリンは、個人的にはつねに短期的ゴールを設定し、それをクリアできたらさらに高いゴールに挑戦するということをつづけている。

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