ベントレー 高級SUVコンセプト「EXP 9 F」を出展|BENTLEY
BENTLEY EXP 9 F|ベントレー EXP 9 F
ベントレー 高級SUVコンセプト「EXP 9 F」を出展
ベントレーは、4輪駆動の高級SUVコンセプト、EXP 9 Fをジュネーブモーターショーでお披露目する。ベントレーでは、ミュルザンヌ、コンチネンタルの各シリーズにつづく第3のモデルラインとなる可能性があるとしている。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
SUVセグメントの頂点に君臨すべく登場
「オペラ鑑賞に出かける時も、砂浜で過ごす時も、アウトバーンの追い越し車線を走る時も、つねに快適に過ごすことができる1台」。ベントレーがそう形容する4輪駆動の高級SUVコンセプト EXP 9 Fがジュネーブ国際モーターショーで初公開される。
ベントレーによるとEXP 9 Fは、ミュルザンヌ、コンチネンタルの各シリーズにつづく第3のラインとなる可能性を秘めたモデルとのこと。つまりベントレーは、レンジローバーやポルシェ カイエンといったモデルで占められた高級SUV市場にEXP 9 Fで切り込むことになる。同社会長兼CEOウォルフギャング・デュルハイマー氏は、「ベントレーのお客様のなかにもすでにSUVを所有されており、そのデザイン、高級感、性能、多用途性を高く評価されている方が多いこととは存じております。EXP 9 Fをご覧いただければ、ベントレーがそういったお客様の期待に十分応えられる技術と熱意を持っていることをおわかりいただけると思います」と、同車に対する自信をうかがわせた。
現在のところボディサイズは未発表だが、マッスルグリルや丸型二灯ヘッドランプといったミュルザンヌ譲りのフロントデザイン、彫刻的で端整なボディ側面のデザイン処理などがベントレーのSUVらしい堂々たるイメージをつくりだしている。23インチの大径ホイールがバランスよくおさめられたフォルムからも、かなりの巨体であることが想像できる。
「豪華さと実用性を兼ね備えた」と謳われるインテリアは、ウッドパネル、レザー、そして磨き上げられたアルミやブロンズなどで構成された、ベントレーならではのクラフツマンシップが息づく空間でありながら、インストゥルメントパネルにはタッチスクリーンが備わるなど、最先端のテクノロジーも惜しみなく投入されている。
マーケットからの反響次第で市販化を決定
ベントレーといえばあくまでドライバーズカーを手がけてきたことで知られているが、もちろん後席の住人への配慮も抜かりない。リアシートをリクライニングさせれば電動フットレストやドリンクテーブルが利用でき、インフォテインメントスクリーンで映画も楽しめる。シート設定は4+1タイプで、リアアームレストの下にはシャンパンやグラスを冷やすクーラーボックスも備えられているという。またリアシートを使用しないときには、電動で前方にシートを移動させラゲージスペースを拡大することも可能。
「SUVセグメントの頂点に君臨し、SUV車の新たなベンチマークを打ち立てる」べく開発されたEXP 9 F。パワーユニットも強力だ。おなじみの6.0リッターW12気筒+ツインターボチャージャーエンジンは、コンチネンタルシリーズよりパワーアップが図られ、600bhpの最高出力と800Nmの最大トルクを発生。正確な数値は公表されていないが、最高速度や0-100km/h加速といった主要性能面でも、ライバルを凌ぐものになるとしている。
ベントレーでは、ジュネーブモーターショーでEXP 9Fを公開したあと、マーケットからの反響に注意深く耳を傾け、さらなる洗練を図りつつ、生産を決定するとのこと。いずれにせよ、同車がデビューしたあかつきには、高級SUVマーケットにおける台風の目になることはまちがいないだろう。