Diary-T 181 RUST 錆寂
Lounge
2015年5月7日

Diary-T 181 RUST 錆寂

Diary-T

Diary-T 181 RUST 錆寂

文・アートワーク=桑原茂一

rust
http://www.rustjewellery.com/

一年ぶりにのぞいたら、なんと私が追っかけを自認するあのKのYさんがお手伝いしていたので至極驚いた。
が、お陰で前回は遠慮した別室のメンズもゆっくり拝見できたので幸運だった。

rustはアンティック好きには堪らない世界だが、
暫くは見るだけにしておこう。

撮影の許可が出たので…好きなガラスものをパシャ!

昆虫は私には門外漢圏外だがこれは見事だったので、

それにしても私は古いものになぜこうも惹かれるのだろうか。
近所に存在する柳宗悦の民芸館などもまさにその典型で宝の山に遭遇したような高揚感がある。で、
アンテッイックと呼ばれる古いものは生き物と異なり、血が通っている訳ではないので百年でも二百年でも、壊されなければいつまでも永遠に存在することが出来る。
そうしていつまでもいつまでも存在するものたちは長い時間の経過で少しずつ劣化し変形していくのだから、
つまり時間の経過によって美しくなっていくということは、
もしかして私は永遠という時間に惹かれているのだろうが、

限りある時間を生きる私にはアンティックの持つ永遠性に惹かれているのだろうか…

そういえば特別の趣味の方を除いて血の通った人間を、
えらく長生きしているからといって(アンティック)と同じように愛着?を感じるということは少なくとも私には相当考えにくいが、もしかして、血の通ってない人、冷血漢と評されるような人へならアンティックへのフェティシュとおなじような執着心が湧いてくるのかもしれないなんて、まさかね。

血の巡りが悪くなる日々を送ると、思考までもが鈍くなるからご用心ですぞ私。

このとても古いシルバーケースの中にiphonegrapherの小さな作品を閉じ込めるのも一興かと思ったり思わなかったり、

あぁ時は儚い。つかの間の夢金、no、哉…

砂山の砂を指で掘ってたら錆びたナイフが出てきたよ。

錆たものが好きだな。

もしかしたら、侘び寂びの、寂なんだろうか、RUSTって、

あっ、そうか、

さびしい。は寂しいでもあるし、錆しいでもあるんだな。

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