Diary-T 163 MADSAKI
Lounge
2015年5月8日

Diary-T 163 MADSAKI

Diary-T

Diary-T 163 MADSAKI

文・アートワーク=桑原茂一

MADSAKI
http://hypebeast.com/blog/madsaki/page/13/

先日のブログでも紹介したyoneちゃんの活躍している香港のブログで、

MADSAKIがぶっとんだ作品を発表していることを聞いてうれしくなった。

ニューヨークで長く生活していたMADSAKIは、

頭にMADの冠がついている前から、

ちょっと日本ではみかけないタイプのアーティストだった。

いくつか一緒に仕事をさせてもらったこともあるが、

ぶっとんだ発想に置いてきぼりをなんど泡食ったことか。

楽しかったという意味ね。

そうそう、一度、六本木のスーパーデラックスの便所の壁に
彼がペインティングしているのに遭遇したことがあったが、
全体で見るマサキのぶっ飛び加減とは真逆の
まるで女性のように繊細でしなやかな筆使いに面食らったことがある。

思わず、マサキ、筆先がめちゃ繊細やんけ、と叫んだら、

夜の闇を破るようなけたたましい笑い声が便所中に響き渡ったことを覚えている。

その後、アンダーカバーのジョニオ氏との合作展『Intermission』もこれまでにない想像を絶するプレゼンテーションだった。
緻密さと大胆さの振れ幅の大きさに呆然とし従来の作家のイメージを払拭する二人のオーラに東京の裏?スノッブたちも私も激しく打ちのめされたのだ。

その後、川久保玲さんの援助で二人の展覧会は海外を巡回したと聞く。
当然だろう。

で、しばらく遠ざかっているうちに、あのマサキは、

とうとうMADの冠が完璧に似合うアーティストに成長?していたのだ。

人生いいときばかりも悪いときばかりもないというが、

日々のこまめな作業と訓練をないがしろにしていては
どんな才能も次の到達点に向かうことはできないということだ。

今思い出したが、昨日頂いたブルータスの映画特集の中でどなたが記していたか記憶にないのだが、

チャンスはそれをこなすことの出来る人にしか来ない。

うんな、フレーズが見事に決まったMADSAKIに再び私は出会ったのであった。

ps.検索してみたらこんなインタビューが出てきた。一部抜粋させて頂く。

以前とは正反対の描き方で、描かない時はまったく描いてないし、それでもぜんぜん焦らないし……。欲とか地位とか名誉とかそういうものにまつわる感情とか、どうでもいい。人に対してどうこう言うつもりはぜんぜんないし、自分から営業もしていないし。そもそも自分で自分のことを絵描きだと思っていない。だからブログを書くことも、チャリンコに乗ることも自分の中では何の分け隔てもなくアートなんだよ。自分の人生をどのように創り上げていくか、それ自体がアートなんだよ。

マッドサキ
MADSAKI
Artist
74年大阪生まれ。80年にニューヨークへ移住。96年Parsons School of Designのファインアート科を卒業。バイシクルメッセンジャー(99-02年)というキャリアを持つ異色のアーティスト。25年間をニューヨークで過ごした後、04年に創作活動の場を東京に移す。彼にとって“創造=アート”とは、日常生活や創作を通じて意識化されたものを、幅広い表現方法で世の中に具現化していくことである。
contact MADSAKI URL:www.madsaki.com E-Mail:info@madsaki.com

引用
ORG
http://public-image.org/interview/2007/09/20/madsaki.html%3Cbr%20/%3E

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