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2020年5月14日
厚さわずか2ミリの小宇宙「アルティプラノ アルティメート コンセプト」|PIAGET
PIAGET|ピアジェ
すべてのパーツを小型化、設計を刷新した超薄型ウオッチ
[EDITOR’S EYE]
・たとえ高嶺の花であろうとも、コンセプトモデルで終わらせなかったピアジェの熱意に拍手!
・21世紀型機械式時計の金字塔となるこのモデルからインスパイアされた次回作が出てくることに期待。
薄型時計のパイオニアとして、長きに渡り薄型時計の製造に携わってきたピアジェ。そのウオッチメイキング技術の粋を結集し、わずか2ミリという薄さを実現した「アルティプラノ アルティメート コンセプト」がついにリリースされた。
Text by OZAKI Sayaka|Edit by TSUCHIDA Takashi
世界で唯一無二の自分だけのオリジナルウオッチをオーダーできるサービスも
2018年のジュネーブサロンにて、ピアジェはわずか2ミリという破格の薄型時計「アルティプラノ アルティメート コンセプト」を発表した。ムーブメントと一体化したケースやリュウズ、極めて薄いサファイアクリスタルが用いられた、このコンセプトウオッチを通じてピアジェの技術革新は新たなステージに達した。
この技術的に困難を極めるモデルが実際に生産されるのか、また市場に出たところで実用的な提案となるのかという点が大きな関心を集めたが、ウオッチ&ワンダーズ2020(※オンラインで開催済み)では、こうした疑問を拭い去るように、実験的なマイクロエンジニアリングの域を超え、試行錯誤を経て誕生した「アルティプラノ アルティメート コンセプト」が発表された。
本作は、インハウスのリサーチ&イノベーション部門により自社で一貫して開発・製造された。開発期間中の4年間で、2ミリという薄さを達成するため、チームはこれまでの考えを捨てて幾度となくプロトタイプを作り直してきた。1957年以来、薄型ウオッチの匠とされるピアジェは、2014年の900P(厚さ3.65ミリ)、2018年の910P(4.3ミリ)の開発において「一体化」というコンセプトを採用してきた。いずれも当時において世界最薄の機械式ウオッチで、ケース、ケースバック、地板をひとつのゴールド塊から削り出し、3つのパーツをひとつのケースに収めることに成功した。
Breaking Boundaries - Altiplano Ultimate Concept
via www.youtube.com
「アルティプラノ アルティメート コンセプト」は極めて薄型でありながら、アクロバット飛行のジェット機で経験するGフォースの圧力レベルに耐えられるほどタフなウオッチだ。さらに、わずか2ミリという薄さの本体には、283個もの部品が収められ、これらは究極の薄さを実現するために顕微鏡レベルの極小サイズのパーツが使用されている。それにも関わらず、精度、信頼性、堅牢性に対するピアジェの厳格な基準は厳しく守られている。
このムーブメントは、ピアジェの職人によってサンレイ仕上げやサテン仕上げ、受けの面取り・ポリッシュ加工が施され、ケースと地板の部分には高度なPVD処理で美観が付与された。また、薄さと実用性を維持するため、特別に薄いアリゲーターレザー製ストラップと、ブルーのバルティモラ製ストラップも開発された。
さらにこのウオッチをレアな存在とするのは、顧客一人ひとりのニーズに応じるカスタマイズサービスだ。オーナーは、受けと文字盤の色、針とメインプレートの仕上げ、そして自分の肌になじむストラップを選ぶことができ、約1万もの組み合わせから幅広い選択が可能。まさに世界で唯一無二の自分だけのオリジナルの時計を作ることができるのだ。
アルティプラノ アルティメート コンセプト
- ムーブメント|手巻き(900P-UCピアジェ自社製薄型ムーブメント)
- パワーリザーブ|約40時間
- ケース素材|コバルト合金
- ケース径|41 mm
- 防水|2気圧
- 価格|4280万円(税別)
問い合わせ先
ピアジェ コンタクトセンター
Tel.0120-73-1874
http://www.piaget.jp