必見！　現行ラインナップのなかで、唯一“プロ”と称されたトップテクニカルモデル｜TUDOR

TUDOR｜チューダー

チューダー2022年新作「ブラックベイプロ」勇敢な冒険家たちのためのテクニカルウオッチ

チューダーより、2022年新作「ブラックベイプロ」が発表された。39ミリ径ケースにスチール製固定ベゼル、GMT機能を組み込んだ一体型マニュファクチュールキャリバーを搭載し、チューダーが長い歴史の中で築いてきたテクニカルウオッチの精神を体現したウオッチだ。

Text by OZAKI Sayaka

特殊でありながら実用的な機能と、チューダーのダイバーズウオッチの歴史が融合した新作

まったく新しい意匠を持つテクニカルウオッチ「ブラックベイプロ」。

元の時刻を把握したまま旅先のローカルタイム表示を可能にするデュアルタイムゾーン表示機能を備え、コンパクトで頑丈、スポーティかつユニークな機能美を湛えた新作だ。24時間目盛りを刻んだサテン仕上げの固定ベゼルに、イエローの「スノーフレーク」型24時間針が映える本モデルは、GMT機能を内蔵したマニュファクチュールキャリバー「MT5652」を搭載する。

チューダーの時計はブランドの歴史を通して、最も勇敢な冒険家たちに着用されてきた。70年前、北極氷原研究のために英国から2年間の北グリーンランド遠征に乗り出した30人の探検家の腕に着けられていたのもチューダーの時計であり、これは、チューダーの創設者であるハンス・ウイルスドルフが遠征隊員に提供したものだ。

当時、ブランド初の防水・自動巻きモデル「オイスタープリンス」を生み出したばかりだったハンスは、時計の性能をテストするうえで北極圏の過酷な気候ほど適した環境は無いと考えた。パイオニア精神に満ちた冒険家の命を支えた計器のヘリテージを託された時計、それが「ブラックベイプロ」であり、プロフェッショナルのために設計されたツールウオッチなのだ。

本モデルは、「ブラックベイ」コレクションに属しながら、独自の新しいデザインディテールを多く採り入れている。例えば、最大限のグリップを実現できるよう再設計されたリュウズは、チューダーの歴史的なテクニカルウオッチのリュウズが描くカーブを彷彿とさせながらも、チューブが見えないようミドルケースの側面に沿う構造になっている。

モノブロックの発光セラミック製アプライドアワーマーカーも、新しい特徴のひとつだ。この新要素は、アワーマーカーの発光面を大幅に拡大、「ブラックベイプロ」の機能美をより際立たせている。発光塗料の塗布ではなく、セラミックに発光材を混ぜて焼成しているのだ。ゆえに、暗闇での視認性も立体的。

さらに、セルフサイズ調整を可能にする“T-fit”アジャスティングシステムを装備し、工具不要の簡単な操作で、着用者自身が8ミリの長さを5段階で調節することが可能となっている。

文字盤上では、24時間かけてダイアルを1周するイエローの「スノーフレーク」針が、着用者のホームタイムを指し示す。ローカルタイム（現地時刻）は、ジャンピングアワー式で前後どちらにも調整可能の、短い方の「スノーフレーク」針によって表示される。3時位置の窓に表示される日付はローカルタイム用時針に連動しているため、時刻調整中にこの針を深夜0時に逆行させると、窓の数字が瞬時に前日にジャンプする仕組みだ。これは、非常に特殊で、着用者にとって実用的な機能である。

ブラックベイプロは、チューダー開発によるGMT機能内蔵の一体型マニュファクチュールキャリバー「MT5652」を搭載。開発時から新しい機能を組み込むことを想定した構造のマニュファクチュールムーブメントの採用は、チューダーがこだわる技術開発プロセスを示すものだ。一部の人には些細なディテールかもしれないが、これを必須条件とする機械式時計愛好家も多いだろう。

堅牢性、耐久性、信頼性そして精度を兼ね備えたこのムーブメントは、2カ所で固定されたトラバーシングブリッジによって支持される可変慣性テンプ、また非磁性のシリコンバランススプリングを備えるほか、スイス公認クロノメーター認定を取得している。その認定ではムーブメントの状態で日差が-4秒から+6秒を基準としているが、チューダーは腕時計として組みあげられた状態で日差が-2秒から+4秒という、より高い基準を達成している。パワーリザーブは約70時間を有し、それは金曜日の夜に腕時計を外し、月曜日の朝に身に着けたときに再びゼンマイを巻く必要がないことを意味する。

ストラップおよびブレスレットは3種類展開される。フランスの老舗、ジュリアン・フォール社の職人によって生み出されたイエローのセンターライン入りのブラックファブリック製ストラップ、そして最新の製造方法を用いてソリッドリンクとレーザー加工されたリベット状ヘッドを統合させたステンレススチール製ブレスレット、さらにフォールディングクラスプを備えたブラックのレザー＆ラバーを用いたハイブリッド素材のストラップも用意される。

本作は他のブラックベイのモデルと同様、1969年のカタログに登場したモデルにみられる「スノーフレーク」時針や、1950年代に製造されたチューダーの初期ダイバーズウオッチならではのケースデザイン、プロテクターなしのリュウズといった、特徴的なデザインを継承している。しかし、それは単なる「過去のモデルの復刻」ではなく、チューダーのダイバーズウオッチが持つ70年近い歴史を具現化し、そのネオビンテージといえるコンセプトに、製造技術や信頼性、堅牢性、精度が加えられ、現代によみがえらせたものだ。

必見！　現行ラインナップのなかで、唯一“プロ”と称されたトップテクニカルモデル｜TUDOR

ブラックベイプロ

Ref.｜79470
ムーブメント｜自動巻き（マニュファクチュールキャリバーMT5652）
パワーリザーブ｜約70時間
機能｜いずれもセンター配置のジャンピングアワー式時針（第2時間帯）、24時間針、分針、秒針、ジャンピングアワー式時針と連動する瞬時日送り式日付表示（3時位置、操作禁止時間帯無し）、秒針停止機能による正確な時刻設定
ケース素材｜SS（ポリッシュ＆サテン仕上げ）
ケース径｜39mm
ストラップ素材｜ポリッシュ＆サテン仕上げのSSまたはレザー＆ラバーまたはイエローのライン入りブラックファブリック
防水｜20気圧
価格｜45万5400円（SS製ブレスレット）、41万9100円（レザー＆ラバー製、ブラックファブリック製ストラップ）※すべて税込