マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887|BREGUET
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2020年4月21日

マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887|BREGUET

BREGUET|ブレゲ

ブレゲが発明したトゥールビヨンのレガシーを継承するスポーティなコンプリケーションウオッチ

「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」は、「マリーン」のコレクションを常に特徴づけてきた大胆でスポーティなデザインを、高度な複雑ムーブメントや繊細さが極まるハンドメイド装飾に結びつけたウオッチだ。また本作の特徴は、ブレゲの歴史に由来する3つのレガシーに基づく機構とデザインにある。

Text by OZAKI Sayaka|Edit by TSUCHIDA Takashi

大胆かつスポーティなデザインと複雑機構が融合

まず、ひとつ目は、創業者アブラアン-ルイ・ブレゲが発明し、1801年に特許登録したトゥールビヨンという遺産だ。複雑時計の分野における比類ない遺産という点で重要なトゥールビヨンだが、このタイムピースには新世代のトゥールビヨンに加え、パーペチュアルカレンダーとイクエーション・オブ・タイム(均時差)表示機構も備えている。これらの複雑機構を同居させながら、創業者アブラアン-ルイ・ブレゲが1815年にフランス国王ルイ18世から王国海軍時計師、すなわちフランス海軍御用達時計師に任命されたことを想起させる1本へと作り上げたのだ。
「マリーン」コレクションと海洋との結び付きは、ダイアルの中央にギヨシエされたウェーブ模様によって強調。ケースバックには、かつてのフランス海軍の旗艦「ロワイヤル・ルイ」の姿がムーブメントのブリッジを横断して彫られている。船の全貌は4本のブリッジにまたがり、繊細なディテールがブリッジからブリッジへと次々に展開する。
ムーブメントが組み上がったときに絵の構成要素が完璧に整列するように配置するには、極めて正確な作業が求められる。香箱蓋にはコンパスローズ(羅針図)のモチーフが手彫りされているだけでなく、プラチナ製ペリフェラル・ローターにもブレゲ伝来のギヨシエが施され、ムーブメントのアートワークを隅々まで遮られることなく鑑賞できる。
ムーブメントの中心にはサファイアクリスタルのディスクがあり、これがイクエーション・オブ・タイム(均時差)の周期を忠実に再現しながら、1年で1周する。この透明ディスクは、周縁に12カ月の目盛りが記され、ディスクの下に置かれたトゥールビヨン機構の姿も鑑賞できる。
このグランド・コンプリケーションに搭載されるムーブメントは、超薄型の自動巻きトゥールビヨン・キャリバー581から派生したもの。トゥールビヨンの基本的な設計コンセプトは、アブラアン-ルイ・ブレゲが特許を得た方式が今なお継承されている。すなわち、時計の歩度を制御するテンプ、ひげゼンマイ、脱進機一式をキャリッジに収納し、これを1分間で1回転させて、重力の影響で生じる誤差を解消する仕組みだ。それと同時にトゥールビヨンの設計には、チタン製のキャリッジやテンプ、シリコン製脱進機といった、現代のテクノロジーも駆使されている。
またトゥールビヨンの機構自体も新たに設計し直されており、キャリッジが外周の歯車で駆動し、トゥールビヨンとその構成部品全体が中空に浮かぶかのような外観を実現。同時に、ブレゲの設計者は厚さを減じる探求を進め、香箱の周囲に新たに溝を設け、この溝を利用して香箱を外から3個のベアリング・アセンブリーで支持するなどの改良を重ね、厚さを25パーセント削減した。ブレゲの時計職人や工芸技術者たちの創意によって、なお一層精巧さと美観が強調されたこのモデルは、国内では2020年4月より取り扱い開始予定だ。
マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887
Ref.|5887BR/G2/9WV
ムーブメント|自動巻き(キャリバー581DPE)
パワーリザーブ|80時間
ケース素材|18KRG
ケース径|43.9mm
ストラップ素材|アリゲーターレザー
防水|10気圧
価格|2328万円(税別)
問い合わせ先

ブレゲ ブティック銀座
Tel.03-6254-7211
https://www.breguet.com/jp

                      
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