コルム|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|CORUM
CORUM|コルム
創業60年目に華を添えたのは
あのバブルウォッチが復活!
コルムは、ユニークな時計を次々に発表し、大きな成功を収めてきた。フラッグシップモデルである国際信号旗でインデックスを描いた「アドミラルズカップ」では、ヨットの世界観を、「ゴールデンブリッジ」では、縦長の直列型ムーブメントで人気を得た。本物の金貨・銀貨をケースとする「コインウォッチ」も、いまやコルムの独壇場だ。だが、なにかが足りないと思っていたファンも多いのではないだろうか。それが、2000年に特異なフォルムで時計界を席巻した「バブル」だ。文字通りのドーム状の風防を装備した独創的なデザインで熱い支持を受け、いまだに探している熱心なファンがいるという伝説的なモデルだ。創業60周年を飾るにふさわしい名作たちが誕生した。
Text by KAWADA Akinori
その風防はまさにバブルでありドーム型
あの「バブル」が、現行の「ヘリテージ」コレクションの一作「ヘリテージ バブル」として帰ってきた。コルムを以前から知るファンでなくても、その特異なフォルムはわかっていただけるだろう。
多くの腕時計で「ドーム型風防」といっても、なだらかな弧を描くのが普通だ。だが、この時計は、レトリック抜きの本物の「ドーム」が腕時計の上に装備されている。時計の厚みの18.8mmのうち、風防自体の厚みは8mmにもおよぶ。ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つサファイアクリスタルをこのように美しいドーム形状とするには、ダイヤモンドカッターを使って、熟練の技術者が数時間にわたって作業を行わねばならない。コルムにとって、いちばんあたらしい価値ある復刻モデルといえる。
ヘリテージ バブル
ケース|ステンレススチール
直径|47mm
厚さ|18.8mm(うち、風防の厚み8mm)
ムーブメント|自動巻き(Cal.CO 082)
ストラップ|アリゲーター
防水|10気圧
発売時期|6月予定
予価|127万4400円
CORUM|コルム
あのバブルウォッチが復活!
創業60年目に華を添えた新作たち(2)
ヨットの甲板を文字盤に表現
いまやコルムのフラッグシップモデルと呼ぶにふさわしいアドミラルズカップにくわわったのは、特別なクロノグラフだ。なにしろ、文字盤が木材である。金属や特殊素材の表面を加工したのではなく、本物のヨットの甲板にも用いられるチーク材が素材となっている。チーク材の表面をフラットに仕上げ、その上で、甲板のように見えるようにラインを入れる。
ブラックルミノバを配したインデックスや針、インダイヤルの縁、さらにブランドやモデルのロゴは、どれも植字パーツによるもので、非常に緻密。独特のカラーによってぬくもりを感じさせ、ケースやベゼルの硬質なメタルの輝きとのコントラストも堪らない。使いはじめると、木材ならではの経年変化も楽しみになる。長く腕にして使い込みたいクロノグラフである。
アドミラルズ カップ AC-One 45
クロノグラフ ボワ
ケース|ブラックPVD加工のステンレススチール
直径|45mm
厚さ|14.3mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.CO 116)
機能|クロノグラフ(30分積算計)、日付表示
ストラップ|“マッドマックス”レザー
防水|30気圧
発売時期|7月予定
予価|118万8000円
緻密な細工で美的な時計に生まれ変わる
コルムは数々のユニークな腕時計を生み出したが、この「コインウォッチ」も、1965年にコルムが最初に手がけたパイオニアである。大型のコインをふたつに割り、いっぽうは針の軸穴を開けて文字盤に仕立て、いっぽうはくり抜いてムーブメントを仕込む。ふたつを合わせ、風防やラグの付いたフレームにセットし、リューズを付けて腕時計に仕立てる。
2015年も通常の米20ドル金貨のほかに、米50ドル金貨、米1ドル銀貨、インディアンコインを素材として「コインウォッチ」が各世界限定100本で製作される。ここで紹介したのは、米1ドル銀貨を用いるタイプである。この銀貨はほとんど純銀といってよく、その輝きはまぶしいほどだ。そして、銀の黒ずむような経年変化は、年月が経つにつれ、ほかでは得がたい渋い雰囲気を醸し出すようになる。貴金属製品を長く使うことの面白さを時計を通じて感じられるのも「コインウォッチ」を所有する醍醐味である。
ヘリテージ コインウォッチ
ケース|シルバー(米1ドル銀貨)
直径|43mm
厚さ|7.6mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.CO 082)
ストラップ|アリゲーター
防水|3気圧
限定数|100本
発売時期|発売中
予価|210万6000円
コルムジャパン
Tel. 03-6435-9240
http://www.corumwatches.jp/ja