フランス・リップ社創業150周年記念、世界限定150本のメカニカル・アニュアルカレンダー|LIP
LIP|リップ
リリースまで、あと1カ月!
予価12万円で発売される機械式アニュアルカレンダー。
その驚愕プライスの理由とは?
フランスの東部、ブザンソンにて1867年に創業した同国を代表する老舗時計ブランドLIP。今年創業150周年を迎えるに当たり、発表が予定されている世界限定150本の「ヒマラヤ40mm アニバーサリーモデル」のコストパフォーマンスの高さは、総じて高付加価値を目指すスイス勢とは対極的な動きだが、それがかえってスマートにも見える。
Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)
JAPAN MADEムーブメントを独自にチューンアップ
「ヒマラヤ40mm アニバーサリーモデル」は、シチズン時計系列のムーブメント供給メーカーMIYOTA社が手掛けた汎用ムーブメントを搭載する。そのムーブメントをベースに、アニュアルカレンダーをつかさどるモジュールを独自に組み込んでいるのだ。自社製にこだわらず、必要なパーツを他社から供給してもらいながら完成品を目指す方法を“エタブリスール”と形容するが、かつての時計産業はこの形態が主流だった(もちろん、現在も)。
そのメリットは、なんといってもバリュープライスの追求である。そして突き詰めるとこうなるという好例が、この10万円台で登場するアニュアルカレンダーと言えそうだ。
アニュアルカレンダーとは、大(31日)、小(30日)の月の計算を自動的に行う高機能な日付表示機構を指す。ただし、永久カレンダーのように2月の計算はできず、したがって年に1度は日付調整をしなければならない。
それでも、ふだんの月は調整する必要がなく、日常使用でのメリットは大きい。またアニュアルカレンダーモデルは、プチコンプリケーションアイテムとして数多くのハイブランドから複数リリースされ、いずれも人気を博しているのだ。
さて、創業から1970年代頃までは自社でムーブメントを作り、フランスきっての生産量を誇っていたLIPだが、クオーツ化の煽りを受けて経営体制が悪化。その後、立て直しを図るべく1975年に発表されたフランス人デザイナー、ロジェ・タロン氏による名機「MACH2000」シリーズなどで人気を回復、2015年頃に現在のブザンソン出身のオーナー時計製造会社SMB社に経営が移管した。
そして創業150年の節目を迎えるにあたりLIPでは近年、由緒ある"ブザンソン天文台"の精度検定をクリアするなどフランス製機械式モデルの復活にも力を入れている。
ヒマラヤ40mm アニバーサリーモデル
ムーブメント|自動巻き
機能|アニュアルカレンダー
ケース素材|ステンレススチール
ケース径|40mm
ケースバック|シースルー
ストラップ|アリゲーター
価格|12万円(税別予価)
DKSH ジャパン
Tel.03-5441-4515
http://www.lipwatch.jp