LOUIS VUITTON|初のミニッツリピーターモデルを筆頭に、時計通も納得のメンズモデルが続ぞく!
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2015年3月30日

LOUIS VUITTON|初のミニッツリピーターモデルを筆頭に、時計通も納得のメンズモデルが続ぞく!

LOUIS VUITTON|ルイ・ヴィトン

初のミニッツリピーターモデルを筆頭に

時計通も納得のメンズモデルが続ぞく!

2002年に本格的に時計事業に参入してから現在まで、数は少ないが魅力的な腕時計を毎年、着実にリリースしてきたラグジュアリーブランド ルイ・ヴィトン。今年は大きな飛躍の年となった。

取材・文=渋谷康人

フェア初参加で全17本の新作モデルを発表

2011年のバーゼルフェアで最大のトピック、それはまちがいなくラグジュアリービジネスの頂点に位置する人気ブランド ルイ・ヴィトンがバーゼルフェアに初参加したこと。3月23日から25日まで、バーゼル市街の中心を流れるライン河沿いの5ツ星ホテル「グランド・ホテル・レ・トロア・ロア」の横に停泊させた豪華なボートの上で新作コレクションが公開された。目玉は同ブランドの腕時計の看板である「タンブール・コレクション」の6シリーズ17モデル。樽型ケースが特徴のモデルだ。これほどたくさんの新作が一度に発表されたことは、2002年にルイ・ヴィトンが時計の世界に本格参入してからおそらくはじめてのこと。

時計界をリードする「マニュファクチュール」への変身を宣言

現地で発表された公式プレスリリースのなかには「ウォッチメーキングの世界で中心的な存在を目指す」という一節がある。これはルイ・ヴィトン自身が、今後は腕時計を他のジャンルの製品と同様にブランドの中核プロダクトとして位置づけ、時計事業に本腰を入れて取り組むという宣言にほかならない。実際、ウォッチ&ファインジュエリー部門のディレクターのアムディ・シャティ氏は、今後はメンズウォッチを中心に製品を積極的に展開し、時計業界のなかで確固たる地位を確立したいと語った。そして自社製ムーブメントの開発製造にも着手していることも明かに。つまり、ごく近い将来にはルイ・ヴィトンが、心臓部であるムーブメントもふくめて腕時計を一貫生産できる「マニュファクチュール」へと大進化を遂げることは、まずまちがいないだろう。これまでにない新作モデルの圧倒的な数は、この決断と実行の証なのだ。

注目は「旅」をテーマにしたミニッツリピーター

複雑時計からクロノグラフ、ダイバーズ、レディスモデルと全部で17本におよぶ新作ウォッチの数かず。注目したいのが、複雑時計のなかでももっとも開発・製造・調整が難しいとされる、ミニッツリピーター機構を搭載したモデル「タンブール ミニッツリピーター」である。つねに「旅」をテーマにしたクリエイションに取り組む同ブランドらしく、時を妙なる音で知らせてくれるメカニズムにくわえて、旅をするさいに実用的なトラベルタイム(GMT)機能も備えている点が大きな特徴であり魅力だ。

LOUIS VUITTON|ルイ・ヴィトン 02

タンブール ミニッツリピーター
ミニッツリピーター機構にくわえてトラベルタイム機能を搭載!

ルイ・ヴィトンがこれまで9年のあいだに発表した機械式モデルのなかでも、もっとも複雑な機械式メカニズムを搭載した時計愛好家垂涎の超複雑モデル。まず、ケース横のスライドスイッチを入れることでケース内にセットされた2本のハンマーが2種類のゴングをそれぞれ同時に叩いて音を出すミニッツリピーター機構。さらに、現在地の時刻(ローカルタイム)と、自分が拠点とする場所の時刻(ホームタイム)を表示するトラベルタイム(GMT)機構を備えるなど、ミニッツリピーターモデルとしては非常にユニークで魅力的な存在。日常使用を前提に設計されており、防水が難しいメカニズムながら30m防水であり、100時間という長いパワーリザーブ(作動時間)も特徴だ。ケース素材をホワイトゴールド、ローズゴールド、イエローゴールドから好みで選択できるほか、イニシャルや紋章など好みの意匠を入れることができるという粋な楽しみも用意されている。

手巻き、直径44mmのホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ、シースルーバック、2800万円(予価)。受注生産品。11月にパリ・ヴァンドーム広場にオープンするルイ・ヴィトンのウォッチ&ファインジュエリー直営店で受注開始後、順次各国で受注開始予定。


LOUIS VUITTON|ルイ・ヴィトン 03

タンブール オートマティック クロノグラフ ヴォワイヤージュ
旅とスポーツを愛するドライバーのための機械式クロノグラフモデル

旅(ヴォワイヤージュ)を楽しむドライバーのために開発された、タンブール・コレクションのあたらしい自動巻きクロノグラフ。ダッシュボードからインスピレーションを得てデザインされたという文字盤にある3つのインダイヤルは、右の3時位置がスモールセコンド、中央の時分針クロノグラフ針と同軸の60分積算計、左の9時位置が時刻の24時間表示。また中央にあるVの文字は、ルイ・ヴィトンのVとヴォワイヤージュのVを示しており、クルマの車輪を示す2つのドットに囲まれている。さらに文字盤外周には平均時速を計測するためのタキメーター目盛、6時位置にはカレンダーが装備されている。搭載ムーブメントはクロノグラフムーブメントの専門メーカーとして名高いデュボワ・デプラ社がルイ・ヴィトンのために開発したLV172自動巻きムーブメント。

自動巻き、直径44mmのステンレススティールケース、ブラックカーボンストラップ、100m防水、72万4500円。6月発売予定(ピンクゴールドケースは9月発売予定)。

ルイ・ヴィトン カスタマーサービスセンター
Tel. 03-3478-2100

           
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