Van Cleef & Arpels|ヴァン クリーフ&アーペル 2011年S.I.H.H.速報!
Van Cleef & Arpels|ヴァン クリーフ&アーペル
最高の宝飾素材と職人技で紡ぐ「詩的な時の世界」。
今年は旅をテーマに、冒険物語が腕時計に。
ファンタジックなテーマをもとに、時計、ジュエリーをデザインし、ユニークな作品を生み出しつづけるヴァン クリーフ&アーペル。今回モチーフとして選んだのは、フランスの国民的な冒険小説家ジュール・ヴェルヌの『気球に乗って5週間』『海底二万マイル』『地底旅行』『月世界旅行』という4つの“驚異的な旅”を描いた物語だ。
文=渋谷康人
ジュネーブサロンに集う名門メゾンのなかでも、ファンタジックなテーマの時計、ジュエリーの創作を得意とするのがヴァン クリーフ&アーペル。とくにここ数年は「ポエトリー・オブ・タイム(詩情が紡ぎ出す時)」をコレクションの統一テーマに掲げ、過ぎゆく時が生み出す姿、そこから生まれるさまざまな感動を複雑機構や最高品質の宝石、そしてエナメル細密画など最高峰の宝飾時計技術で表現する、ほかのどのメゾンにもないユニークで美しいコレクションを展開している。2010年、橋の上で1日に2度だけ愛のキスを交わす恋人たちの姿をメカニズムで描いた「ポエティック コンプリケーション ポン デ ザムルー」のロマンティックな時の表現は、いまも記憶にあたらしい。
そして2011年、クリエイティブ・ディレクターのニコラス・ボスがコレクションのモチーフとして選んだのは、フランスの国民的な冒険小説家ジュール・ヴェルヌが書いた『気球に乗って5週間』『海底二万マイル』『地底旅行』『月世界旅行』という4つの“驚異的な旅”を描いた物語。近代SF小説の開祖とも言われ、19世紀に出版されて以来、世界中の少年少女の「夢見る力」を育んできた名作の世界が、ヴァン クリーフ&アーペルが誇る時計職人、宝石のカット職人、彫刻師、エナメル師など最高の職人たちによる夢のコラボレーションで、どこにもない「時の芸術品」として表現されている。
メインとなるのは『気球に乗って5週間』をモチーフにしたコンプリケーションモデル。さらに、4つの作品の世界それぞれをパイヨンエナメル技法で描いた文字盤をもつメンズウォッチ「ミッドナイト4 ヴォワヤージュ」4本をスペシャルボックスに収めた世界22個限定のスペシャルセットもある。
このテーマでははじめてメンズモデルを看板モデルに起用したことでも注目の同コレクション。もしあなたが男性にせよ女性にせよ、いつまでも冒険する心を忘れない、夢見る力をもつ大人であると自負しているならば、ぜひとも一見を薦めたい。
ポエティック コンプリケーション「気球に乗って5週間」
風に乗って世界を一周する大冒険をシャンルベ・エナメルとマザー・オブ・パール、レトログラード表示で表現
ジュール・ヴェルヌ(1828-1905年)が1863年に刊行した、3人のイギリス人が熱気球でアフリカを探検するという長篇冒険小説『気球に乗って5週間』。その気球をモチーフにしたコンプリケーションモデルだ。小説のなかで気球がアフリカ大陸東海岸・インド洋上にあるザンジバル島を離陸した直後の場面、空に舞い上がった気球と雲の姿が、シャンルベ技法のエナメル(七宝)とマザー・オブ・パールで美しく立体的に描かれており、文字盤左側にある「鳥」をモチーフにした針、文字盤右側にある気球の錨をモチーフにした針が、レトログラード式に(上下に往復運動して)それぞれ時、分を表示する。機械式ムーブメントはジャガー・ルクルトがこのモデルのために開発したもの。ベゼルにダイヤモンドをセットしたジュエリーモデルも選べる。
手巻き、直径42mmのホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ。1200万円。入荷時期未定。
レディ アーペル アフリカン ランドスケープ エレファント デコール
3人の冒険者が出会った親子ゾウの姿を文字盤に
ザンジバル島を飛び立った気球がアフリカ上空に到達して発見した植物、動物、自然をモチーフに製作された4つのレディスウォッチのひとつ。文字盤には、サバンナに暮らす愛らしいゾウの親子が、マザー・オブ・パールの象嵌、彫刻をほどこしたホワイトゴールドとシャンルベ・エナメルにダイヤモンドをセッティングして描かれている。手巻きムーブメントはピアジェ製。なおほかの3モデルはそれぞれ、親子のキリン、親子のアンテロープ、親子のカバを描いたもの。どれも、このモデル同様に親子の愛情が伝わってくるすばらしい仕上がりだ。
手巻き、ベゼルにダイヤモンドをセットした直径38mmのホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ。世界22本限定。1040万円。入荷時期未定。
レディ アーペル ポーラー ランドスケープ ホワイトベアー デコール
南極大陸に暮らすシロクマの親子を文字盤に
原作にはないが、ヴァン クリーフ&アーペルがこの冒険の旅に特別に創作した1章。それが南極大陸への冒険旅行であり、そのなかで出会う動物たちを描いたのが「ポーラー ランドスケープ」のシリーズ4作である。これはそのうちのひとつ、氷原の上に寝そべるシロクマの母と2頭の小グマの愛らしい姿を描いたもの。「アフリカン ランドスケープ」同様に、マザー・オブ・パールの象嵌、彫刻をほどこしたホワイトゴールドとシャンルベ・エナメルにダイヤモンドをセッティングする技法を使って製作される。なお、ほかの3モデルはそれぞれ、親子のアザラシ、親子のペンギン、親子のクジラを描いたもの。やはり親子の愛情が伝わってくる見事な仕上がりだ。
手巻き、ベゼルにダイヤモンドをセットした直径38mmのホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ。世界22本限定。1040万円。入荷時期未定。
ヴァン クリーフ&アーペル
Tel.03-3569-0711