3世代が愛用するマルコム ベッツのジュエリー

19年前にバーニーズ　ニューヨークに登場以来、毎年10月にトランクショーを開催する英国のジュエリーブランド「マルコム ベッツ」。日本ではバーニーズ　ニューヨークのエクスクルーシブの扱いで、「うれしいことに、お母さま、お嬢さん、そのお子さんと、3代にわたって愛用されている方もいます」とマルコム・ベッツ氏は語る。

マルコム ベッツのジュエリーは、丁寧かつ緻密なハンマリング（金属をハンマーで叩いて成形していく 伝統的な技法）技術を駆使し、全工程を手作業によって完成させるのが特徴で、ハンドメイドならではの温かみと独特の表情からリピーターも数多いという。

神戸店と福岡店でのトランクショーを前に、バーニーズ　ニューヨーク新宿店でマルコム・ベッツ氏に話を聞いた。

――マルコム ベッツのデザイン・フィロソフィは？

私たちはロンドン・ノッティングヒルに小さな工房を構えています。まず見てほしいのはひとつの作品に異素材をコンビネーションすることにこだわっていること。たとえばマリッジリングでは外側に硬いプラチナを、内側に柔らかい22Kゴールドを組み合わせて、ゴールドを包み込むような素材づかいをしています。これは、男性が女性を守るという“結婚"にも通ずるイメージで製作しています。

デザイン面では、コンテンポラリーななかにクラシックな意匠を取り入れ、装飾的にならずシンプルなデザインを心がけています。それと、ダイヤモンドなどの貴石の形や色など、個性溢れる石選びにもこだわっていますね。

一点一点異なる表情を見せるハンドメイドの魅力

――マルコムさんのデザイン手法は？

まずスケッチを描きますが、スケッチした段階ではほぼイメージができあがっています。とくに古くから伝わっているテクニックである“ハンマリング”が生きるデザインが基本ですね。作品づくりでは、美術品や装飾品、建築物にインスパイアされることが多いと思います。

――今回初披露されたメンズコレクションの特徴は？

イエローゴールド、ホワイドコールド、シルバーなどの素材をベースに、ダイヤモンドの一粒をくわえるなど、おとなの男性に似合うエレガントな雰囲気を意識しました。

価格があまり高くならないようベースをシルバーにして、ホワイトゴールドやイエローゴールドで、秋を表現するリーフのモチーフをプラスしている作品も登場します。また、ハンマリングで葉脈のような凹凸を出しつつ、それを捻（ひね）って古代ローマのような雰囲気で仕上げたバングルなどもぜひ見ていただきたいですね。

メンズコレクションは、丸みあるデザインのウィメンズとことなり、大ぶりで重みがあり、アングルのかかったデザインなども出せるので、ウィメンズとはちがった楽しみがあります。

――初めてトランクショーを開いた19年前と変化したと感じることを教えてください。

比較は難しいですが、私たちのブランドのスタート自体がほぼバーニーズ　ニューヨークに登場したのとおなじ時期で、アメリカ本国でもそのころから扱ってもらっています。18年前に購入されたリングをいまも身につけて来店される方もいて、素材の光り方など経年変化を楽しまれているのを聞くと、とてもうれしくなりますね。

日本のお客さまは、ディテールだったり、地道な作業のハンマリングの良さを理解してくださっているので、自分も日本のカルチャーを勉強したり、好きなモノを感じたりしています。モノづくりに対する理解が深いので、私たちの作品は日本人のDNAにある繊細さとマッチする気がします。これからもシンプルだけどきれいなカタチで飽きのこない、長く愛される作品をつくっていきます。

「Personal Appearance at Barneys New York：MALCOLM BETTS」
「マルコム ベッツ」ウィメンズ・メンズジュエリートランクショー・デザイナー来店イベント
バーニーズ　ニューヨーク神戸店1F
期日｜2015年10月17日（土）
時間｜11:00～18:00
兵庫県神戸市中央区京町25番地
神戸旧居留地25番館

バーニーズ　ニューヨーク 福岡店1F
期日｜10月18日（日）
時間｜11:00～18:00
福岡県福岡市中央区天神2-5-55