Audemars Piguet|ジュール・オーデマ イクエーション オブ タイム
Watch & Jewelry
2015年3月31日

Audemars Piguet|ジュール・オーデマ イクエーション オブ タイム

AUDEMARS PIGUET|オーデマ ピゲ

Jules Audemars Equation of time

ジュール・オーデマ イクエーション オブ タイム

Text by OPENERS

オーデマ ピゲの創業者の一人である「ジュール・オーデマ」の名を冠した、クラシカルなラウンドウオッチコレクション。なかでも、「イクエーション オブ タイム」は、わずか直径43mmたらずの文字盤に、複雑きわまりない天体の動きを写しとった、極上のコンプリケーションウォッチである。

イクエーション オブ タイムとは、日本語に訳すと均時差のこと。われわれは日常生活する上で、太陽が真南に来たとき(南中時)から、次に南中するときまでを1日と定めている。そして、1日を24時間に区切っているわけだが、実際に太陽が天空を1周するのにかかる時間には、1年を通じて−16分から+14分くらいの誤差があるのだ。この実際の太陽の動きから割り出された時間のことを“真太陽時”と呼び、1日=24時間と便宜上定められた時間のことを“平均太陽時”と呼んでいる。均時差とは、この2つの太陽時の時間差のことであり、同モデルでは太陽を模した金色の針で「均時差」を表示することが可能。

091015_06up_327
091015_03_327

さらに、9時位置と3時位置に備えられた、2つのサブダイヤルに注目してほしい。ここには、それぞれ「サンライズ」「サンセット」と記された時分ダイヤルが配置されており、1年を通して“日の出”、“日の入り”時刻を確認することができる。6時位置には「日付」&「曜日」のアナログ表示、そして12時位置では12ヶ月の「月」を、そのとなりでは4年に一度の閏年をカウントする「リープイヤー」表示も装備。なおかつ「永久カレンダー」としてプログラミングされているため、日付等の修正は約100年後まで理論上は必要ない。

また、月の満ち欠けを表示する「ムーンフェイズ」を12時位置にレイアウト。この時計の場合、月齢表示はきわめて精密なもので、特別に「アストロノミカルムーン」と呼ばれているほど。月の動きをつかさどる歯車のピッチを、通常の59歯から、135歯に増やしたことにより、2年7ヶ月ごとのムーンフェイズの修正を、なんと約120年に一度というサイクルにまで伸張しているのだ。

091015_327up_008
091015_02_up327

まさしく、天体の動きを文字盤に封じ込めた、ロマンあふれる天体時計である。しかも、これほど複雑な時計でありながら、ムーブメントの厚さはわずか5.35mmにおさえられていて、気品あふれるスリムなケースサイドを実現。ケースの素材は、18KYG、18KPG、18KWGから選択可能であり、それぞれの素材に合わせた文字盤のデザインも、まるで20世紀初頭のオーデマ ピゲの懐中時計を思わすような、きわめてクラシカルな意匠である。むろん、均時差や、サンライズ&サンセット表示は、オーナーの滞在する経度や緯度によって異なってくるため、ある程度のカスタマイズも可能。写真の場合は、文字盤のフランジ部分にスイスのル・ブラッ
シュなどの名が刻まれているが、たとえば日本の明石市に合わせてチューニングする場合は、「AKASHI」と記されることになる。

自動巻き。毎時1万9800振動。40時間パワーリザーブ。ケース径43mm。18KYGケース。クロコダイルストラップ。20m防水。892万5000円。

18KPGケース。892万5000円。
18KWGケース。913万5000円。

           
Photo Gallery