DESIGN NEWS |
総合インテリア販売の株式会社大塚家具は、デンマークの近代家具デザインにおける代表的デザイナーであるフィン・ユールの新ブランド「HOUSE OF FINN JUHL(ハウス オブ フィン・ユール)」の日本初の専門ギャラリーを、大塚家具有明本社ショールーム内に12月9日(土)にオープンした。
「HOUSE OF FINN JUHL」は、2017年4月におこなわれた世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」で発表されたブランド。
北欧ブランドOne collectionが、2001年に フィン・ユールの夫人 より、家具の製造と復刻生産に関する専有権を得て以来、多くの象徴的な作品の復刻を手掛け、そのすべては高い品質を保ち最上の敬意を払い製造されている。
フィン・ユール作品の復刻をはじめて16年を経て、特有のコレクションは40種類を超えるに至り、この度、独立ブランドとして設立された。
今までにない 新ブランドのコンセプトで造られた新仕様の代表作が多数展示
専門ギャラリーでは、2016年12月にオープンしたホテル「ハウス オブ フィンユール白馬」にて使われている代表作「Pelican Chair ペリカンチェア」の特別張地仕様モデルが展示されるほか、稀少な「Nyhavn ニューハウン」シリーズのテーブルやデスク、サイドボードのコレクションや、今までにない新ブランドのコンセプトで造られた新仕様の代表作が多数展示される。
<展示商品一例>
Pelican Chair ペリカンチェア (1940年)
フィン・ユールが、彫刻家の作品の影響を受けてデザインした作品。
ペリカンが翼を広げた形に似ていることからペリカンチェアと名づけられた。
メーカー希望小売価格 901,800円(税込)
Poet Sofa ポエトソファ (1941年)
フィン・ユールの初期の代表的なソファ。1941年のコペンハーゲン家具職人ギルド展で発表。
フィン・ユールの作品の中でも最も愛らしいフォルムを持つソファ。
メーカー希望小売価格 1,318,680円(税込)
また、フィン・ユールの作品で今まで製品化されていなかったチェア「FJ64」を12月末までの期間限定で特別展示。
FJ64チェアは、他のフィン・ユールのモデルと同様にデザインされた年より名づけられ、フィン・ユールのデザインに常に存在するデザインの水彩画だけを手掛かりとして、製品が完成した。
フィン・ユールには珍しいプラスチックと金属脚を組み合わせたインダストリアルなデザインのスタッキングチェアの中でも、フィン・ユールのデザインのエッセンスが、そのフォルムや脚のカラースキーム、木材を使用した脚先など随所に現れている。
2017年に製品化されるまで一度もこの椅子がFJ64として商品化される事はなく、おそらく試作品さえ作られなかったと考えられていて、今回の専門ギャラリーオープンを記念して日本で初めてお披露目されている。
その他に、水彩画で描かれたフィン・ユールのスケッチポスターも展示され、「家具の彫刻家」といわれたフィン・ユールの世界観を存分に楽しめる日本初の専門ギャラリーとなっている。
(http://www.idc-otsuka.jp/showroom/ariake/finn_juhl)
Finn Juhl フィン・ユール (デンマーク 1912年~1989年)
独特の発想と優れた造形感覚で独自の世界を作り上げ、世界にデンマーク家具を知らしめた一人。その形態とディテールの美しさで「家具の彫刻家」と言われた。
加工が非常に難しいとされていたチーク材を愛し、その加工方法を改善し、チーク材をデンマーク家具の主要な材料に確立したことも彼の重要な功績。彼の作品は世界中のデンマーク大使館やミュージアムの収蔵品となっている。