LOUNGE /
TRAVEL
2025年1月6日
いざコロナ後のハワイへ
HAWAII|ハワイ
ハワイは多くの日本人にとって特別な場所。でも円安と物価高のダブルパンチで、「もう一生、海外旅行に行ける気がしない」という声もよく耳にします。ええ、わかります、わかりますとも。仕事、そしてプライベートで、コロナ後、何度か欧米に渡航している筆者。欧米から日本に戻ってくると、「日本ってなんて物価が安いの!」と小金持ちになった錯覚に陥り、財布の紐が緩んでしまいます。危険、危険(笑)。
Text by HASEGAWA Aya
物価高なハワイで快適に過ごす方法と、いま行くべき場所を伝授します!
よくハワイに興味がない人のなかには、「沖縄と同じじゃん」という人がいますが、えーっと、全然違います(笑)。筆者は「ハワイ大好き人間」ではありません。そして、もちろん沖縄も魅力的なデスティネーションです。でも実際に行ってみると、当然ながらハワイと沖縄はまったく別モノなわけで、ハワイにこだわる人の気持ちがとても理解できます。
そして、円安・物価高の大逆風のなか、筆者が、ハワイのナイスなポイントとして、真っ先に挙げたいのは、航空券の価格がほかのデスティネーションに比べて、それほど高額ではないという点。日本-ハワイ間は、さまざまな航空会社が飛行機を飛ばしているため、供給する座席数が多く、その分、価格競争も熾烈です。JALやANAは、「え、また?」というくらい頻繁にセールを行っています。
とはいえ、食費やホテル代など、現地での滞在費が、下品な言葉で言ってしまえば、“クソ高い”のは事実。そんなハワイでいかにご機嫌に過ごすか──。そして、いまのハワイで行くべき場所とは? この1年で、仕事とプライベートをあわせ、計4回、ハワイに行った筆者が独断と偏見でご紹介します。
食事は楽しくリーズナブルに
何もかもがお高いハワイですが、リーズナブルに楽しく美味しく食事をする方法がないわけではありません。すでにいろいろな人が推奨しているので、目新しさはないかもしれませんが、やはり「ハッピーアワー」は上手に利用したいところ。
「ハッピーアワー」のタイミングで食事をして、その後は滞在先に戻ってしっぽり時間を過ごすのも手。金曜日の夜は、ワイキキ名物(?)ヒルトン・ハワイアン・ビレッジのフィナーレの花火がワイキキの夜を彩ります。
土曜日の朝にハワイにいるなら、「KCCファーマーズマーケット」と「カカアコファーマーズマーケット」など、地元の人にも人気のファーマーズマーケットに出かけてみてはいかがでしょう? 地元で採れた新鮮な野菜やフルーツ、ベーカリー、ローカルフードなどが購入できます。ハワイでは、まずはファーマーズマーケットで出店し、知名度を得てから実店舗をオープンする店が少なくありません。後々、「あの店、マーケット時代に行ったことあるんだよね」なんて自慢ができるかもしれませんよ。
とはいえ、マーケットといえど、日本の物価を鑑みると決してお安くはありませんが、ローカル気分を満喫できることは間違いなし。それに、フードはボリュームたっぷり! マーケットでブランチを済ませたら、ハッピーアワーの時間まで持つかも(笑)。
もうひとつ、お酒が好きな方にぜひ推奨したいのが、紙パックの焼酎を持っていくこと(笑)。ABCマートなどで、ハワイらしいトロピカルジュースを買って、部屋で持参した焼酎で割れば、焼酎ベースのトロピカルカクテルが完成! リーズナブルに南国気分に酔いしれることができます。客室にラナイがあればなお良し、です。
無料でハワイの文化に触れる
ハワイには、無料でフラショーを楽しめるスポットがいくつもあります。ロイヤル・ハワイアン・センター、アラモアナセンター、インターナショナル マーケットプレイス、ワイキキ・ビーチ・ウォークなどなど、ほぼ毎日、ワイキキのどこかで実施されています。
最新の情報がまとまっているサイトもあるので、興味がある方は検索してみてください。ロイヤル・ハワイアン・センターでは、無料のフラレッスンも実施しています。人数制限はありますが、こちらも無料で参加可能。気軽にハワイ文化に触れることができる場所は、意外とたくさんあったりします。
何を優先するかを考え宿泊先を選ぶ
ハワイに限ったことではなく、旅行費の大きな割合を占める滞在先選びは旅行の満足度を左右する大きなポイントです。「ホテル、失敗したー!」とならないためには、滞在先に何を求めるかを明確にすること。立地、清潔さ、部屋の広さ、安さなど、「これは譲れない」というポイントを、優先順位順に書きだしておくのが賢明です。
え、「それ全部」? ですよねぇ、私だって、できれば、安くて、清潔で居心地が良くて、立地もいいホテルに泊まりたいです。でもいまのハワイに、そんなホテルは存在しません(きっぱり)。東京のホテルの高騰ぶりからもご理解いただけるかと思います。
で、筆者の場合ですが、いちばん大切なのはリーズナブルさ。また、クルマの運転をしない(できない)ので、アクセス良好な中心地がベターです。部屋は清潔なら狭くても構いません。ただし、ドミトリーは勘弁。バス(シャワーだけでもok)・トイレは自分専用のものを死守したい!
そんな筆者の条件を満たしてくれるのは、「ワイキキ マリア(Waikiki Malia)」、そして、「ザ サーフジャック ホテル & スイム クラブ(The Surfjack Hotel & Swim Club)」。どちらもDFSワイキキ、ロイヤル・ハワイアン・センターまで徒歩数分という便利な立地が魅力。市バスやトロリーの停留所がホテルのすぐ近くにあり、どこへ行くにもアクセス良好です。オン・ザ・ビーチではありませんが、ビーチも徒歩圏内です。で、カテゴリーにもよりますが、部屋も決して狭くはありません。
「ワイキキ マリア」は2023年に大規模な改修を終え、ますますおしゃれに、快適に過ごせるようになりました。フロントでは、ハワイのアーティスト・エリンイバラ氏によるカラフルな壁画がゲストを出迎えます。
刷新された「マリア・タワー」は全276室。改装のコンセプトは、ハワイ語で、穏やか、落ち着いたといった意味を持つ「マリエ」。その言葉どおり寛ぎの時間を過ごすことができます。約15インチ(約38㎝)の厚みのSerta/サータ社製のマットレスも快適。ファミリーには、キチネット(簡易キッチン)付きの「ルアナタワー」(全64室)がおすすめです。
「ザ サーフジャック ホテル & スイム クラブ」(https://surfjack.jp/)は日本の星野リゾートが運営するホテル。コンセプトはレトロハワイアン。ミッドセンチュリーのインテリアや、ハワイアーティストが手がけた数々のアートがリゾート気分を盛り上げます。フォトジェニックなプールも素敵です。
そして、同ホテルの何よりの魅力は、悪名高き(!)リゾートフィーの設定をしていないこと。ハワイでは、多くのホテルが、1日1室30~50ドルのリゾートフィーが設定されていて、これによって宿泊代は釣り上がってしまうのですが、「ザ サーフジャック」最高!
レストラン「マヒナ&サンズ」もイケてます。ハッピーアワーの時間設定が、12時から17時30分までと長いので、ランチタイムに利用することができるのです。ハワイの家庭料理をモダンにアレンジした料理も美味しいですよ。立地も良く、宿泊していない時もたびたび足を運びます。
シルク・ドゥ・ソレイユ『アウアナ』が開幕
いまハワイ好きの間で話題を独占しているのが、2024年12月15日(日)に開幕した、シルク・ドゥ・ソレイユ『アウアナ』(https://www.cirquedusoleil.com/ja/auana)。アウトリガー・ワイキキ・ビーチコマー・ホテルにオープンした、シルク・ドゥ・ソレイユのハワイ初となる常設劇場で上演されています。
『アウアナ』は、ハワイの歴史と神話をテーマとした物語と、シルク・ドゥ・ソレイユの芸術的なパフォーマンスが融合したエンタテインメント。ハワイの島々からインスパイアされた物語を、息を呑むようなアクロバットと映像技術で表現しているそうです。筆者はまだ観ていないのですが、ポリネシア文化とシルク・ドゥ・ソレイユの融合──、かなり気になっています。
物価高も円安も終わる気配が見えず、「私が死ぬまでこのままかも」という不安がぬぐい切れない今日この頃ですが、やっぱりハワイは唯一無二。スピリチュアル能力など皆無な筆者ですが、どこか浮遊しているような空気感や不思議なエネルギーを感じます。ハワイでは、自然界のあらゆる森羅万象が持つ力のことを「マナ(mana)」と言いますが、パンデミック後、ホテル代も飲食代も高騰したハワイでも「マナ」は健在でしたよ!(多分)
格安とまではいきませんが、割安なハワイ旅はまだまだ可能。「ごふさたハワイ」、サクッとキメちゃってみませんか。