[犬と泊まれる宿]with わんこドライブで日光へ。ドア to ドアで気兼ねなく、町全体がわんこ歓迎でフレンドリー!|TRAVEL
LOUNGE / TRAVEL
2022年10月12日

[犬と泊まれる宿]with わんこドライブで日光へ。ドア to ドアで気兼ねなく、町全体がわんこ歓迎でフレンドリー!|TRAVEL

TRAVEL|界 日光

“食”も“お部屋”も諦めない! ラグジュアリーな with わんこ旅  界 日光編

残暑は続くものの、秋の気配を感じる日も増えてきました。過ごしやすい気候の秋の到来とともに、旅に出たいという欲求がふつふつと盛り上がってきたり、しません? 行楽シーズンを目前に、私めも、愛犬ケリー(8歳、雌、ミニチュアダックスフンド)との旅を計画している真っ只中です。

Photographs by OHTAKI Kaku|Text by HASEGAWA Aya|Edit by TSUCHIDA Takashi

到着玄関から、わんこをリードで歩かせて、いざフロントへ

コロナの影響で遠出が難しくなったことで、私、愛犬と都内のホテルにステイするという新たな楽しみを発見しちゃいました! コレ、けっこうな気分転換になるのですよ……。最近は、月に1、2度はケリーと一緒に都内のホテルに泊まっています。ちなみにですね~、この春は「もっと遠くに行ってみたーい!」「ドライブも楽しみたいな」と、「界 日光」にも足を延ばしてみました。よろしければ、この秋のわんこ旅の参考にしていただければ、幸甚です。
正面玄関を抜けると、いきなり金屏風。もちろん、わんこ映えの撮影スポットです。
「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド。2022年8月には、「界 由布院」がオープンしたばかりです(「界 由布院」には、ペットと一緒に泊まれる離れもあるそうですよ)。11月には「界 雲仙」が開業するそうで、「界」ブランドの勢いはとどまるところを知りません。
じつは星野リゾートは、このところ、わんこ旅にとても積極的でして。2022年9月12日現在、犬と宿泊できる客室を設けている施設は46箇所にのぼります(https://www.hoshinoresorts.com/sp/pet/)。「界」ブランドに至っては、全施設にわんこ部屋を用意。私がケリーとステイした「界 日光」は、全33室すべての客室が60平米以上の広さを誇るゴージャスな温泉宿でして、2022年5月、うち1室が愛犬ルームと相成りました。
わんこを受け入れている宿泊施設は数あれど、各施設によってルールはさまざまです。「界 日光」の場合、うれしいのは、1室につき中型犬(20kg以下)2頭まで受け入れが可能だということ。都心では、小型犬1頭までというホテルが少なくありません。(うちの仔は小型犬ですが)中型犬の飼い主さんにとっては間違いなく朗報です!
施設内でのルールも明確です。土足エリアはわんこもリードでOK。土足NGのエリアでは、ペット用キャリーに入ってもらうことになります。「パブリックスペースはペット用キャリーに入れる」というルールの宿泊施設が多いなか、車から降りて、すぐにキャリーに入れる必要がなく、わんこと一緒に歩いてチェックインができるのはうれしい限り。ケリーよ、良かったねえ!
さて、星野リゾート、なかでも「界」は、ご当地の魅力を推して推して推しまくるブランドとして知られています(私の認識、間違ってないですよね?)。「界 日光」もすごかった(笑)。たとえば、日光東照宮を造るために全国から集まった職人が技術を伝えたのが始まりとされる鹿沼組子、客室を含め、館内の至るところにあしらわれていました。私、一度に、これほどの鹿沼組子を見たことがありません(笑)。エントランスを入ったところのスペースには、上が草履、下が下駄になっている「日光下駄」なる履物が用意されていました。これがなかなか丈夫な代物でして、参勤交代などの長距離の移動では重宝されたそうですよ~。日光詣での人たちも、この「日光下駄」を履いて社寺へと赴いたそうです。釘を一本も使わずに作られた能舞台では、夜な夜な「日光下駄」を利用したタップダンスが披露されます。ほかにも、大谷石、日光彫り、益子焼など栃木の伝統工芸がてんこ盛り。日光ならではの工芸品をわんこと一緒に愛でることができるのです。まあ、わんこは「知らんがな!」といった感じでしょうけどね(笑)。
では、お待たせしました! 肝心の、「界 日光」、唯一無二のわんこ部屋(愛犬ルーム)をご紹介しましょう。72平米で定員は4名。ケージと、ひと通りの愛犬用設備(トイレ、トイレシート、防水マット、粘着クリーナー、消臭剤、ポリ袋、蓋付き専用ゴミ箱、フードボウル、足ふき用ウェットティッシュなど)が用意されています。ケージが置かれているスペースではわんこは自由に歩行可能。ここで鹿沼組子を使った木製のコースターづくりなんてのも体験しちゃいました。無理やり、わんこを仲間に引き入れて(笑)。食べられるとでも思ったのか、ケリーさん、興味深そうにガン見していましたよ~。なお、畳の上は、客室でも犬を歩かせることはNG。(人間が)畳で寛いでいるときは、キャリーに入れて横にはべらせておきましたが、そんな環境でいただくお酒もなかなか乙でしたよん。
お酒といえば、全国の「界」の施設では、10月31日(月)まで、「至福の湯上がりビール」(1,200円)と題し、それぞれの施設が選びに選んだ、とっておきの場所で、「界」ブランドが独自に開発した湯上がり専用のビール(隠し味にレモンを効かせているんですって!)と、ご当地おつまみを提供しています。
愛犬云々を置いておいても是が非でも参加したいこの企画、「界 日光」では、男体山の雄姿を間近にのぞむテラスで楽しめちゃうのですよ! テラス、ということは、そうです、土足エリア。わんこ同伴OKです。「界 日光」のご当地おつまみは、日光名物「生湯波」と、東照宮の建造に使われる七色になぞらえた、色彩豊かなコンディメントたち。ビアガーデンwithわんこ、楽しくないわけありません(笑)。わんこもビールと湯波にロックオンだったので、湯波を一切れだけおすそ分けしてあげました。
もうひとつ大切なご報告があります。「界 日光」では、食事処にわんこを連れていくことができるのです。わんこ連れは個室利用となり(追加料金はかかりません)、個室にはケージが備えられていました。わんこをケージから出すことはできませんが、愛犬だけを客室に残しての食事は、「いい仔にしているかしら?」と、ちと心配(笑)。横にわんこがいれば、美味しい食事も、美味しいお酒も、心ゆくまで楽しむことができるというわけです。ま、「あんたたちだけ、なんか美味しそうなもの食べてるじゃないの!」というケリーの切なそうな視線には全力で気づかないふりをして、かつて日光の社寺でお腹をすかせた巡礼者にふるまわれたという日光湯波をたっぷり使った会席料理、堪能しちゃいましたよ~! 
ウニと湯波の先付からもううっとり。東照宮をイメージした鮮やかな器の八寸もなかなかのインパクトです。今回、ここぞとばかりに贅沢をして、ワンランク上の特別会席をいただいたのですが、和牛と湯波を甘辛い出汁と卵で食す「和牛と湯波の柳川仕立て鍋」は、いやあ美味しかったなあ。コレ、企画力の勝利でもあると思います。ちなみに、秋冬の特別会席のメインは、和牛と湯波を豆乳にくぐらせて食べるミルフィーユしゃぶしゃぶがラインナップされているそうです。それも気になるなあ(笑)。
「界 日光」自慢の貸し切り風呂。風情満点!
そして、忘れちゃいけません。肝心の温泉は、和の代温泉からの運び湯で、アルカリ性単純泉(pH9.5)です。大浴場(内湯、露天風呂)と貸切風呂があり、広々とした大浴場も素敵ですが、檜造りの湯船を備えた、一か所だけの貸切風呂が、これまたかなりイケてます(1時間3300円)。かなり広めの露天風呂でして、野趣あふれるとはまさにこのこと。わんこを連れていくことはできませんが、おすすめです!
チェックアウト後は、宿のすぐ近くの中禅寺湖畔をお散歩してみました。湖や木々の匂いが新鮮なのか、ケリーさんの足取りも軽やかです。ランチは、「界 日光」からもほど近い、「メープル」へ。とちぎ和牛のビーフシチューやハンバーグ、地元のヒメマス料理などが人気の同店は、中禅寺湖を臨むテラス席なら、わんこを同伴できます。かなりの人気店なので、週末や行楽シーズンは、事前の予約マストです。
じつは日光は意外と(?)わんこフレンドリーな土地だったりします。
●日光東照宮
日本屈指のパワースポットとして知られる「日光東照宮」は、建物の中には入れないものの、境内はわんこも一緒に散策ができます。五重塔や陽明門をわんこと見学できるなんて、わんこフレンドリーな世界遺産、やりよるなあ。
●東武ワールドスクウェア
世界の有名建築物を25分の1のスケールで再現している「東武ワールドスクウェア」は、バギーに乗せれば、わんこも入場可能(有料でバギーの貸し出しあり)。わんこと一緒に世界一周旅行を楽しんじゃいましょ!
●龍王峡
紅葉の名所として知られる龍王峡を散策するのも楽しそうです。ニッコウキスゲの群生地として知られる「霧降高原キスゲ平園地」も犬と散策が可能です。「明智平展望台」へ登るロープウェイ「明智平ロープウェイ」は、抱っこできる小型犬なら同伴OK。
●江戸ワンダーランド日光江戸村
江戸時代を再現したテーマパーク「江戸ワンダーランド日光江戸村」もわんこと入場できます。わんこの歩行は禁止されていて、キャリーに入れたり、バギーに乗せたりするかたちにはなりますが、江戸時代の人々(=スタッフ)は、生類憐みの令の影響か、「お犬様」と崇めてくれます。ね、夢は広がるでしょ?
最後に、このわんこ旅で、唯一、私が心配だったのは、48のカーブがある日光市街と中禅寺湖・奥日光を結ぶ観光道路「いろは坂」でした。人間でもなかなか厳しい急カーブの連続ですが、ケリーさん、頑張ってくれましたっ! 仔犬の頃は都内の10分足らずの車の移動でももどしてしまっていたケリーですが、成長とともに車の揺れにもだいぶ慣れたようです。ただ、「いろは坂」は、かなりの難敵ということで、事前に動物病院で酔い止めを処方してもらい、往路復路ともに車に乗る前に服用させたところ、しれっとしていましたよ~。車酔いさえクリアすれば、日光は都内からのアクセスも良く、わんこと遊べるスポットも多々。わんこ旅、初心者の方にもおすすめです。映える写真もたくさん撮れますよ!
この秋は、わんこと温泉宿にステイしての紅葉見物、バシっとキメちゃってください。
界 日光
住所|栃木県日光市中宮祠2482-1
客室数|33室
チェックイン・チェックアウト|15時・12時
アクセス|日光宇都宮道路経由 清滝ICよりクルマで約30分
料金|3万5000円〜(2名1室利用時1名当たり。サービス料、税込、夕朝食付き)
問い合わせ先

界予約センター
Tel.0570-073-011(9:00~20:00)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kainikko/

                      
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