LOUNGE /
TRAVEL
2015年1月7日
MATSUNAGA Manabu|vol.8 ジャック・セルビエールの庭
MATSUNAGA Manabu|松永 学
vol.8 ジャック・セルビエールの庭
『白亜質の花粉』-終わりが無い四季の庭
前回まではすでに亡くなっている方の庭を廻っていきましたが、今回は生存するジャック・セルビエール(Jacques SERVIERES)という彫刻家の庭へタイムトリップです。
Photos & Text by MATSUNAGA Manabu
1個人の想像力ってなんだろう。そんな事を思いながら庭を探して道に迷ったいた時この庭に辿り着く。
1939年に空襲にあった場所、マルヌの川沿いにひっそり佇んでいる。
ここに墓碑銘のように並んでいる遺跡にも似た光景が広がっていた。
マルヌはセーヌ川の支流でありパリからそんな遠くないところで合流する。
Jacques SERVIERESは40を越える彫刻をその場で今でも製作中。
巨大な石は稲妻、雨、風,そして雪に曝されてこそ生命が息づくのだろうか?
冬は殺風景で、春は野草のカラフルな色合いに喜び、夏は茂った木々に隠れ、秋はまた枯れ葉で覆われる。
25年の歳月を経てなおも進行中の未完の庭。
今日もまたノミの音が響き渡る。
白亜質の花粉をあびながら制作過程の彫刻庭師の想像は計り知れない。
そして季節で変化していく植物と川の気まぐれの中で素晴らしくて不可解な庭が進化する。
sculapture de la Dhuys公式サイト
http://www.jardindesculpture.net/