MUSIC|宮本益光 バリトンリサイタル 銀座王子ホール開催
MUSIC|Masumitsu Miyamoto Baritone Recital Musica Italiana Azzurra II
宮本益光 バリトンリサイタル 開催
あの音楽のよろこびが再び、この夏、銀座の王子ホールに帰ってくる──2011年1月に開催された、オペラ歌手で声楽家の宮本益光のリサイタル「碧(あお)のイタリア歌曲」から2年半。宮本益光 バリトンリサイタル「碧(あお)のイタリア歌曲 II(MUSICA ITALIANA AZZURRA II)」が7月19日(金)に銀座王子ホールで開催される。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
演奏者も客も、ただ音を楽しみ合う空間がそこにある
元スカラ座管弦楽団の首席フルート奏者、ロマーノ・プッチ氏により結成された「アンサンブル・クラシカ」のメンバーをイタリアより招き、まるでイタリアの街角へ飛び出したかのような陽気で心地よいサウンドを披露。満場の聴衆から拍手喝采を浴びた。その日のコンサートは1枚のCD(「碧のイタリア歌曲」OVCL00458)となって、今なお多くの人びとを魅了している。
今回のバリトンリサイタルも、「アンサンブル・クラシカ」との共演を実現。リサイタルを主催する宮本益光氏は、「この演奏会の大きな特徴は、ピアノを使わないという点です。ギターの和声の上でマンドリンとフルートがからみ、そこに歌が舞う……。なかなかに珍しい組み合わせだと思います。とくにフルートのロマーノ・プッチさんは元スカラ座管弦楽団の首席奏者で「魔法のフルーティスト」と呼ばれた方です。世界の技をお楽しみいただけます。また、編曲を担当するギターのファビオの腕も素晴らしく、何曲か日本の歌のアレンジもお願いしたのですが、まるでイタリアの音楽のように生まれ変わるので不思議です」と語る。
7月19日夜のドレスコードは、ぜひ“碧”で
さらに、「イタリアの歌によるプログラムですから、当然、彼らはそのすべてを知っているのだと思われがちですが、じつは知らない曲もあるようです。そこで彼らがいつも口にするのは「マス(私の愛称)のおかげで僕たちはあたらしい作品と出合うことができた。僕たちの文化を大切にしてくれてありがとう」──という言葉。決して偉ぶることなく、いつも感謝を忘れない陽気なイタリアのオジサンたちと音楽をともに楽しむことができ、私はとても幸せです。
皆さま、ぜひ会場に足をお運びいただき、私たちとともに“碧の音楽”に染まりませんか。もちろん、お洋服も碧でキメてきてくださいね」と宮本氏。
また、共演するアンサンブル・クラシカからは、「2009年のイタリアからはじまり現在までつづいた私たちのコンサート、そのなかでも2011年の日本公演「碧のイタリア歌曲」は本当に実り多い経験でした。稀有なる洗練された音楽家であり、さらに私たちにとっては兄弟のように大切な友人である彼とこうして再会し、また共演できることを光栄に思っています。音楽による感動は人びとを結び、音楽への想いや感覚は異なる文化をしっかりと繋ぐでしょう。
Mas(マス)の歌うイタリアの旋律は、私たちの演奏の色と重なり魔法のように溢れ出ることでしょう。多くの日本の方々とこの機会を通じ感動を共有し、心に残る良い公演をお届けしたいと願っています」と意気込みを語る。
宮本益光 バリトンリサイタル
碧のイタリア歌曲II
日時|2013年7月19日(金) 18時半開場・19時開演
会場|銀座王子ホール
入場料|5000円
出演者|宮本益光(バリトン)、ロマーノ・プッチ(フルート)、ファビオ・スプルッツォラ(ギター)、イヴァーノ・ブランビッラ(クラリネット/マンドリン)
チケット取り扱い・問い合わせ
二期会チケットセンター Tel. 03-3796-1831
MUSICA ITALIANA AZZURRA II<予定演奏曲目>
スカルラッティ すでに太陽はガンジス川から
マルティーニ 愛の喜びは
ベッリーニ 激しい希求、フィッリデの悲しげな姿よ、優雅な月よ
ドニゼッティ 私は家を造りたい
ヴェルディ 寂しい部屋で、乾杯
プッチ 地中海のアヴェマリア
トスティ 最後の歌、理想の人、君なんてもう
デンツァ 妖精の瞳
マッティ いつわり
レオンカヴァッロ 朝
武満 徹 小さな空