MUSIC|北京生まれの若きピアニスト、ユジャ・ワン
MUSIC|世界を席巻するマエストロ、シャルル・デュトワと共演!
弱冠26歳のピアニスト、ユジャ・ワン
ミニスカートのドレスと13cmヒールをトランクに詰め、世界中を演奏旅行し、名だたる指揮者、オーケストラから支持を得ている中国生まれの26歳のピアニスト、ユジャ・ワン(Yuja Wang)。6月27日(木)のサントリーホールで、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団日本公演のソリストを務める。
Text by KAJII Makoto(OPENERS)
“鮮やかなテクニックと誌的な素質との融合”
エキゾチックな顔立ちは欧州で非常に人気が高く、スペイン最大のメジャー紙『エル・パイス』にファッションモデルとしても登場している、ユジャ・ワン。ピアニストとして、自由奔放さ、鍛錬に裏づけされた若さ溢れる大胆な想像力、成熟したアーティストらしい精密さを兼ね備えた演奏で高い評価を得ている。とくに完璧なコントロールとテクニックで注目を集め、超絶技巧を要する作品ではその本質が発揮されるのはもちろん、音楽性の深さ、新鮮な解釈と優雅さ、カリスマ的なステージ上での存在感で、観客を魅了する。
サンフランシスコでのリサイタル・デビューで、アメリカの有力紙『サンフランシスコ・クロニクル』は、「この中国生まれのピアニスト、ユジャ・ワンの音楽界への登場は、これまでにない進化を期待させる。彼女の演奏を実際に聴くと、“上手いピアノとはこう弾かれる”という既成概念を再検討させられる」と評した。また、ケネディ・センターでのリサイタルは、ワシントン・ポスト紙によって「開いた口が塞がらない」と報じられた。
今回は、1946年、イギリスの伝説の指揮者であり大富豪サー・トーマス・ビーチャムによって創設されたロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のソリストとして登場する。
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団は、これまでケンペ、ドラティ、プレヴィン、ガッティら実力でならす指揮者たちを、首席指揮者や音楽監督に据え、世界でも名高い音楽都市・ロンドンのシーンを形作ってきた名門オーケストラ。
かつてモントリオール交響楽団を、ローカルから世界に冠たる名オーケストラに育て上げた音の魔術師、シャルル・デュトワが、2009年から芸術監督に就任。破竹の勢いで世界を席巻するユジャ・ワンや、イェウン・チェら若い世代の演奏家を積極的に登用している。今回もオーケストラの色彩とリズムが、鮮やかな音楽絵巻をつくり出すだろう。
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
日時|2013年6月25日(火) 19:00 開演(18:30 開場)
会場|文京シビックホール 大ホール
出演|指揮:シャルル・デュトワ
オーケストラ:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム|シベリウス:カレリア組曲
ドビュッシー:3つの交響的素描「海」
バルトーク:組曲「中国の不思議な役人」
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
料金|S8000円、A6500円、B5000円、C4000円
問い合わせ|シビックチケット Tel. 03-5803-1111
チケット問い合わせ|カジモト・イープラス 0570-06-9960
1987年北京生まれ。6歳よりピアノをはじめ、北京の中央音楽院でリン・ユェン、チョウ・グォアンレンに師事。99年から2001年、カナダ・中国芸術文化交流プログラム参加を機にカルガリーに移り住み、マウント・ロイヤル・カレッジ音楽院でホン・クヮン・チェンとテム・ブラックストーンに師事。
02年アスペン音楽祭のコンチェルト・コンペティションにおいて15歳で優勝。その後アメリカに移り、フィラデルフィアのカーティス音楽院でゲイリー・グラフマンに師事している。
06年には、ギルモア・ヤング・アーティスト賞を受賞。10年には栄誉あるエイヴリー・フィッシャー・キャリア助成金を獲得している。スタインウェイ・アーティスト。
http://www.yujawang.com/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
日時|2013年6月27日(木) 19:00 開演(18:30 開場)
会場|サントリーホール
出演|指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:ユジャ・ワン
オーケストラ:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム|メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」 op.26
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
ドビュッシー:海
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲
料金|S2万4000円、A2万円、B1万6000円、C1万2000円、D8000円、Pt2万9000円
チケット問い合わせ|カジモト・イープラス 0570-06-9960
カジモト
http://www.kajimotomusic.com/