MUSIC|北欧から届いたニュー・ボサノヴァ・サウンド『ユッカ・エスコラ・オルケスタ・ボッサ』
MUSIC|北欧から届いたニュー・ボサノヴァ・サウンド
トランペッター、ユッカ・エスコラによる『ユッカ・エスコラ・オルケスタ・ボッサ』
ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテットのリーダーで、フィンランド出身のトランペッターのユッカ・エスコラ。5月15日(水)、ボサノヴァにスポットを当てたアルバム『ユッカ・エスコラ・オルケスタ・ボッサ』をリリースする。
Text by YANAKA Tomomi
日本からはDJ須永辰緒が協同プロデューサーに
クラブ・ジャズシーンで活躍するユッカ・エスコラがジャズとブラジル音楽へのオマージュを綴った『ユッカ・エスコラ・オルケスタ・ボッサ』が、フィンランドなど海外よりも約半年早く日本で先行発売される。共同プロデューサーにはユッカ・エスコラの友人でもあり、世界中のジャズ・シーンと深いつながりをもつDJ須永辰緒のほか、おなじくザ・ファイブ・コーナーズ・クインテットのドラマーでもあるテッポ・マネキンが務め、日本とフィンランドの友好の架け橋ともいえる1枚が完成した。
ブラジル音楽と、北欧流の流麗なアレンジが融合した本作では、カバー曲の3曲をのぞいてすべてオリジナルで構成。ほぼインストゥルメンタルなアルバムながら、2曲だけ収録されたボーカル・トラックには日本からchihiRoと日系ブラジル人のケイスィー・コスタが参加。chihiRoはフィンランドのシンガー、ヴィレ・レイノンの『Wien』に日本語歌詞をのせて深遠な表現をみせたほか、ケイスィー・コスタはアントニオ・カルロス・ジョビンによる名作『喧嘩にさようなら』をカバーし、日本盤にボーナストラックとして収録された。
さらにフィンランドのプロトン・ストリングス・カルテットの4弦楽重奏のアレンジもくわわり、アナログテープをとおし音質もこだわりぬいた音楽は、ジャズ・ファンも納得の内容へと成熟。湖の国フィンランドからやってきた清冽で凜とした壮大なスケールのボサノヴァは、洗練された大人の夜に軽やかに寄り添う。
『ユッカ・エスコラ・オルケスタ・ボッサ』
ユッカ・エスコラ
2500円(ZS003)
全10曲(日本盤ボーナストラック1曲収録)
Zounds!
2013年5月15日(水)発売
01.Bolly Beat
02.And the Days Passed By
03.Tensions
04.Chester-le-Street
05.Martha's Moment
06.From the Hot Afternoon
07.Wien
08.Siam Square
09.Ricky-Tick
10.Brigas Nunca Mais ※日本盤ボーナストラック