ゲーム音楽の粋を集めたプログラム

ゲームファンならずとも、多くのひとに愛されているファイナルファンタジーのうつくしく壮大な音楽。今回の公演は、海外のオーケストラが日本でゲーム音楽を生演奏する史上初の試みとなる。

指揮者は2013年に開催された「ファイナルシンフォニー」ツアーでも演奏を統率したエッケハルト・シュティーア氏。ピアノは数々の賞を受賞しているミッシャ・チュン氏が務める。コンサートでは植松伸夫と浜渦正志、ふたりの作曲家も登壇し、作品について語るトークイベントも予定されている。

植松伸夫氏が手がけたファイナルファンタジーV、VIII、IXの新アレンジをはじめ、ファイナルファンタジーXIIIを作曲者の浜渦正志氏が自らアレンジした新作の組曲など、ゲーム音楽の粋を集めたプログラムが展開される。

世界中にファンをもつゲーム会社、スクウェア・エニックスが監修・協力する「ファイナルシンフォニーII」。日本ツアーに先立って、ロンドン交響楽団は8月29日にボンで世界初演。9月12日には本拠地・バービカンでの公演も終えている。

本公演は、ロンドン交響楽団とメレグノン・スタジオが共同で企画するコンサートの第3弾。2013年におこなわれた「ファイナルシンフォニー」は、ロンドン交響楽団がはじめてゲーム音楽を舞台で演奏する機会となった。

また、今年前半には世界中にデジタル配信されたアビーロード・スタジオで録音したアルバムが、ウェブサイト『VGMOnline』で「最高のゲーム音楽アルバム」と評され、イギリス、アメリカ、カナダ、フランス、スウェーデンをはじめ10カ国以上でiTunesのクラシック音楽のトップを飾った。また、『ビルボード』誌と『オフィシャルUKチャート』では、クラシック部門のトップ5を飾っている。

ロンドン交響楽団を起用した理由について、ディレクター・エグゼクティブプロデューサーを務めるメレグノン・スタジオのトーマス・ベッカー氏は次のように説明する。

「今回のツアーが実現することは、ファイナルファンタジーの音楽のみならず、ゲーム音楽界全体にとって“大きな勝利”です。私はロンドン交響楽団に極めて強い愛着を抱いていて、彼らが演奏した『スター・ウォーズ』や『インディアナ・ジョーンズ』など、多くの映画音楽を聴いて育ちました。プロデューサーという立場から見ても、ロンドン交響楽団は申し分のない楽団で、彼らが長年にわたり録音に携わってきた映画音楽を通じて、若い人びとにも広く知られています。それはほかのいかなるオーケストラも容易に到達できない偉業でしょう」

Final Symphony II - music from FINAL FANTASY ® V, VIII, IX and XIII
ファイナルシンフォニーII by ロンドン交響楽団
＜大阪公演＞
日程｜9月27日（日）
時間｜14：00開場／15：00開演
会場｜フェスティバルホール
＜横浜公演＞
日程｜10月4日（日）
時間｜[1st] 12：00開場／13：00開演、[2nd] 17：00開場／18：00開演
会場｜横浜みなとみらいホール
料金｜S席1万円、A席9000円、B席8000円
出演者｜指揮：エッケハルト・シュティーア、ピアノ：ミッシャ・チュン、オーケストラ：ロンドン交響楽団
作曲：植松伸夫、作曲・編曲：浜渦正志、作曲・編曲：ヨンネ・ヴァルトネン、編曲：ロジャー・ワナモ、ディレクター・エグゼクティブプロデューサー：トーマス・ベッカー