MOVIE|ユーロスペースで特集上映『連帯、そして再生――福島』
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2015年2月10日

MOVIE|ユーロスペースで特集上映『連帯、そして再生――福島』

MOVIE|震災にまつわるドキュメンタリー『無人地帯』『福島の未来』の2作品を上映

ユーロスペースで特集上映『連帯、そして再生──福島』

渋谷のユーロスペースで特集上映『連帯、そして再生──福島』が2月1日(土)から公開。藤原敏史監督による『無人地帯』と、イ・ホンギ監督による『福島の未来──0.23μSv(マイクロシ―ベルト)』の2本のドキュメンタリーが上映される。

Text by YANAKA Tomomi

世界各地の映画祭で賛辞を送られた『無人地帯』は劇場初公開

東日本大震災の発生、そして福島第一原発事故からもうすぐ3年。これまで数多くの震災と原発事故をテーマにした映画がつくられてきた。そして今回、上映特集『連帯、そして再生──福島』では、そこで起こったこと、そこで生きつづける人びとの姿を切り取った2本のドキュメンタリー『無人地帯』『福島の未来──0.23μSv(マイクロシ―ベルト)』が公開される。

『無人地帯』はドキュメンタリー『映画は生きものの記録である 土本典昭』をはじめ、劇映画でも活躍する藤原敏史監督による作品。東日本大震災から1年後のベルリン国際映画祭に出品されたほか、その後も数多くの映画祭で上映、賛辞を送られた作品がついに劇場公開を果たす。

『連帯、そして再生――福島』 02

『連帯、そして再生――福島』 03

劇中では、津波で破壊され、漏れ出した放射能により人が住むことが困難となってしまった風景や、それでもそこに住みつづける人たちの真実の声を収録。春の訪れとともに桜が咲き誇る、一見美しい景色でありながら、そこに住んでいた人たちの生活、文化、歴史を放射能が奪う現実をも映し出していく。また朗読には映画監督アトム・エゴヤンのパートナーでもある女優アルシネ・カーンジャン。そして音楽には世界の前衛音楽シーンを牽引してきたベーシストのバール・フィリップスを迎え、繊細でありながらも力強い音と音楽で観る者の心をゆさぶる。


福島の現実、チェルノブイリが示す未来

いっぽうの『福島の未来』は1990年代後半から韓国の急変とともに浮き彫りになった問題を取り上げつづけてきたイ・ホンギ監督が製作。放射能測定器を毎日手放せず、ごく普通の生活さえも送ることのできない福島第一原発周辺に住む人たちの姿を追った。

69分の映像には、彼らをはじめ、全国から集まった17人の市民とともにチェルノブイリへ訪れた様子も収録。現在解体作業中の制御室にカメラが潜入し、放射能がもたらした被害を伝えている。

また訪れる春。しかし、悲しみ、怒りを抱えたまま生きている福島の人びと。3度目の春を前に、この真実の声、心を揺さぶるドキュメンタリーでいまもつづく“現実”を見つめたい。

『連帯、そして再生――福島』 04

『無人地帯』

2月1日(土)より、ユーロスペースでロードショー

監督│藤原敏史

配給│シグロ

2012年/日本・フランス/105分

『福島の未来──0.23μSv(マイクロシ―ベルト)』

2月1日(土)より、ユーロスペースでロードショー

監督│イ・ホンギ

出演│小若順一、柴田圭子、黒田節子、土山雄司

配給│シグロ

2013年/韓国/69分

http://www.mujin-mirai.com

           
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