松浦俊夫、東京マラソン完走! チャレンジの軌跡を振り返る
LOUNGE / FEATURES
2015年1月7日

松浦俊夫、東京マラソン完走! チャレンジの軌跡を振り返る

松浦俊夫、「東京マラソン2012」完走!

チャレンジの軌跡を振り返る

OPENERSでも追跡取材をおこなってきた、DJ 松浦俊夫さんのチャレンジも、2月26日(日)開催された東京マラソンをもって、ひとまずフィナーレを迎えた。記録4時間25分42秒。はじめてのフルマラソン、誇るべきタイムである。42.195キロもの長旅を終えたいま、その道のりを振り返る。

Text by FUJITA Mayu(OPENERS)

東北で見た美しい夕暮れ、現地で出会った人たちの笑顔を思い出す

――大会前日やスタート直前はさぞ緊張されたのでは?

前日にはすでに開き直っていたので、あまり緊張はありませんでした。いま振り返ると、緊張のピークは2月初旬の30キロペース走前だったように思います。当日、スタート地点の新宿都庁に向かっているときなんかは意外にも現実的なことばかり考えてました。たとえばウェアはジャンパーにするか、半袖にするかとか、沿道で応援すると事前に知らせてくれた人たちを見つけることができるだろうか、とか(笑)。

松浦俊夫、東京マラソン完走! 振り返る、チャレンジの軌跡 01

©EBINA Susumu

――ベストコンディションで挑めたから?

大会1週間前にツアーがあったのですが、不眠不休という予想以上にハードな状況だったためダメージが大きく、大会直前までコンディションが戻らなくて。身体だけでなく、精神的にもきつかったです。コンディションの調整については、トレーニングのための時間をつくることがもっともむずかしかったです。第二にアルコールを控えなければいけなかったこと。そしてラスト1週間の禁酒とカフェイン断ち……。

でも、おかげでこの歳になって、それらにかんする自己管理能力の大事さを学んだような気がします。トレーニングを頑張れたのは、距離を延ばすにしたがって体や気持が浄化されていくような高揚感、ランニングならではの楽しさですね。そしてなにより、震災後に東北で見た広がる美しい夕暮れの空や、現地で出会った人たちの笑顔を思い出すことでした。

精神的にも肉体的にも苦しい局面がつづきました

――大会当日、音楽を聴かれていたようですが、なにを聴かれてたんですか?

自身で選曲したものも用意したのですが、つぎになにが来るかわからない楽しさを初マラソンになぞらえ、ケガで今回マラソンに参加できなかった友人のジャイルス・ピーターソンのラジオ番組(未聴のもの・2時間)を2週分聴きながら走りました。

――42.195キロ、辛い場面もあったかと思いますが……。

10キロあたりまでは人が多過ぎて、思うように走ることができずにイライラしてしまいました(笑)。その後は栄養補給やトイレに行くタイミング、ペースを上げる地点のこと、そして応援してくれる人たちのことを考えていましたね。銀座を過ぎたあたり(中間地点)で空いているトイレを見つけたので、そこで一度足を止めたのですが、そこから3キロほどしてからペースが落ちはじめたのには少し動揺しました。当初は30キロ過ぎに苦しさが襲ってくるだろうと想像していたので……。そこから負の連鎖がはじまり、精神的・肉体的両面で苦しい局面がつづきました。

松浦俊夫、東京マラソン完走! 振り返る、チャレンジの軌跡 02

©EBINA Susumu

家族・友人・知人の応援、そしてランナーすべてを励ましつづけてくれた、沿道を埋め尽くすひとたちからの声援が大きな励みになりました。

――ハタチ基金の皆さんから応援メッセージなどはありましたか?

大会数日前に子どもたちの写真を見せてもらい、気合を入れました。また完走後すぐに写真付きのメッセージをいただき、そのあと直接お電話もいただきました。どれもとてもうれしかったですね。チャレンジした甲斐があったと、心が温まりました。

松浦俊夫、東京マラソン完走! 振り返る、チャレンジの軌跡 03

松浦俊夫、東京マラソン完走! 振り返る、チャレンジの軌跡 04
©EBINA Susumu

これからも走りつづけたいと思います

――ゴールした瞬間は、まずなにを思われましたか?

挑戦した目標タイムに届かなかったことへの悔しさでいっぱいでした。今回の大会出場をつうじて、日々のトレーニングの大切さ、コンディショニングの難しさ、本番のペース配分など、多くの改善すべき課題が見つかりました。これらの課題をクリアに、また果たせなかった目標タイムをクリアにすること、そして被災地の子どもたちを継続して支援していくためにも、これからも走りつづけたいと思います。

――チャリティプロジェクトの今後の展開とは?

震災から1年を迎える3月11日、ラジオのリスナーとOPENERSの読者のみなさんとともに皇居の周りを走るチャリティ企画があります。また、同日に私がデザインをプロデュースしたチャリティTシャツが、セレクトショップのSHIPS全店にて発売開始になります。このTシャツの制作費を除いた売り上げのすべてを、ハタチ基金に寄付する予定です。

今回多くの方がたに支えていただいたおかげで、初マラソンを無事完走することができました。シューズ、ウェアからアドバイスまで、多くのサポートをいただいたアディダス・ジャパンの皆さん。トレーニングにご協力いただいた安喰コーチとハリアーズの皆さん。JustGiving Japan、ハタチ基金、このプロジェクトをプロデュースしてくださったOPENERSの皆さん。たくさんのご寄付をしてくださった皆さん。ゴールまで声援を送ってくださった皆さん。そして、私の家族に感謝したいと思います。どうもありがとうございました。

――ありがとうございました。

松浦俊夫、東京マラソン完走! 振り返る、チャレンジの軌跡 05



走ることで東北の子どもたちを応援します!

私、松浦俊夫はこのたびJustGivingJapanをつうじて、東日本大震災による被災孤児および被災地の子どもたちが苦難を乗り越え、これからの社会に羽ばたくために心のケア、生活や学習支援を継続的におこなっている『ハタチ基金(日本財団)』への寄付を集めるために、“Run For Children Tohoku" と題し、去る2月26日(日)に開催された「東京マラソン2012」でフルマラソンに初チャレンジしました。

おかげさまで4時間25分というタイムで完走することができました。ご声援ありがとうございました。皆さんからお預かりした大切なお金は、東北の子どもたちの未来のために役立つよう、きちんと届けます。また、東京マラソンは終了しましたが、プロジェクトはこれからも継続していきます。

これからも応援よろしくお願いします。

松浦俊夫

           
Photo Gallery