ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作を展示『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展
LOUNGE / ART
2015年2月16日

ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作を展示『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展

ART|アンリ・カルティエ=ブレッソンの代表作54点を展示

シャネル・ネクサス・ホールで『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展

 

フランスが誇る写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908~2004年)の作品から選りすぐりの54点を展示する『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』展が、1月18日(金)から2月10日(日)まで、銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催される。

 

Text by YANAKA Tomomi

 

ブレッソンの写真美学を集約

1908年にフランスで生まれ、若きころはシュルレアリスムなどの絵画に親しんだアンリ・カルティエ=ブレッソン。アフリカ・コートジボワールに1年滞在後の1932年、その後も愛用することになるライカカメラとの出合いをきっかけに、生涯つづく写真への情熱を抱きはじめる。1933年にはニューヨークで初の個展を開催。その後は映画の仕事にも参加している。

しかし、そんな彼に戦争の惨禍が待ち受ける。1940年に大戦の捕虜となり、脱走を試みるも失敗。1943年、ようやく3度目にして成功し、その後は囚人や脱走兵を支援する地下組織にくわり、1945年にはジャーナリスト集団の一員としてパリ解放をカメラに収めたほか、ドキュメンタリー映画『帰還』も撮影している。1947年にはロバート・キャパやジョージ・ロジャーらとともにいまも“最強の写真家集団”として名をはせるマグナム・フォトを設立。写真家として確固たる地位を確立していく。

今回の展覧会では、そんな彼の代表作54点を展示。写真をルポタージュ技術からひとつの芸術へと高め、伝統、倫理、そして王道といった言葉であらわされるような哲学にのっとったブレッソンの写真美学が集約された。

「私にとってカメラは、スケッチブックであり、直感と自発性を操る道具であり、そして視覚的な意味において、質問を投げかけると同時に決定を下す瞬間の支配者である」と語ったブレッソン。大戦をはさみ、ひとびとの記憶に残る作品を数多く撮りつづけてきた希代の写真家の作品を堪能したい。

 

『こころの眼 L'Imaginaire d'après nature』

日程|1月18日(金)~2月10日(日)

時間|12:00~20:00

会場|シャネル・ネクサス・ホール

東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F

入場料|無料

シャネル・ネクサス・ホール事務局

Tel. 03-3779-4001

           
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