和醸和楽|第18回 日本酒のおいしさとは? 「鳳凰美田」
おいしさとは?
小林酒造の美酒 「鳳凰美田」
穀物である米から醸される日本酒。そんななかで吟醸酒と呼ばれるお酒があります。
文=和醸和楽Photo by JAMANDFIX(TOP)
日本酒の本当の姿とは
吟醸酒の味わいは、和三盆のような甘みからはじまり、リンゴ、マスカット、メロンのような華やかな香り。南国の熟した様々なフルーツを連想させる酸味が、味の輪郭を成し澄んだきれいな味わい。
しかし、グラスに注ぎ、ゆっくりと空気に触れさせ、冷えた状態から常温に近い状態に温まってくると、味わいのふくらみ、お米の優しさ、吟醸にしか纏(まと)えない独特の甘み、香りなど様々な味わいが現れ、消え、交差し、ひとつになって心地よい余韻が残る。そんな日本酒の本当の姿を感じることができるでしょう。
それはまるでそのままでも美しくきれいにラッピングされたプレゼント。それを開くと宝石箱が入っていて、箱を開けるとなかには上質な絹を1本1本丁寧に紡ぎ描かれた織物。
それを手に取りからだに纏うことで、本当の質感を感じることができるようです。
コーヒーショップ「珈琲工房ほろにが」にて
弊社より徒歩2分のご近所に8年前にオープンしたコーヒーショップ「珈琲工房ほろにが」があります。
コーヒーショップといってもコーヒーを飲ませるカップ売りではなく、専門のカフェとか一般の方の自宅用に豆を販売されています。しかしその豆はコーヒーのなかでも“seed to cup(種から液体まで)”といい、手間とコストをかけ最高の豆からカップに至るまでのすべての工程にベストが尽くされたスペシャリティコーヒー。世界中をわたり最高の豆を仕入れ、最高の焙煎をし、お届けするお店です。
カウンターにて、いろいろと教えていただけます。とても造詣が深く、ただただ感心です。奥が深いというのはこういうことかと、あまり珈琲について知らない私も圧倒されました。 いい豆を仕入れて、フレッシュな状態で、豆の魅力を最大限に引き出す焙煎。要するにそういうこと……。そんな感じですが、これはいうほど簡単ではないようです。
試飲させていただきました。
どんな珈琲がお好きですか? ローストの浅い方ですか、深い方ですか? 「じゃぁ 深い方を……」。
香りは華やか、おとなしい? 「香りの華やかな方が……」。
酸味はどうされます? 「酸味ぃ?……」。ええ、酸味ですよ。 「すっぱいコーヒーはちょっと苦手かな……」。
酸味は大切ですよ! たとえば、青りんごのようなフルーツ系の酸味とか。「あ~、うんうん」。ヨーグルトような乳酸系の酸味とか。「なるほど……」。
ハチミツとか。「ハチミツぅ??」。マグロのお刺身とか。「まぐろぉぉ??!!」。
日本酒はどんな酸味がいいんですか?
みんな大事な酸味ですよ! 心地よい酸味や軽快な生き生きした酸味は、味の輪郭を形成する大切な要素です。不快な酸味は……避けたいですね。酸味には良いものと悪いものがあると思うんです。あとバナナなんかすっぱいですよね! 「バナナぁぁ?? ……、あ~! そ~いえばそーですね~」。なんて会話が交わされます。
素人の私が飲んではっきりとわかるほどすごい飲み物でした。
とにかくピュアななかに、フローラル、オレンジ、イチゴのような様々な香り。バニラ、チョコレート、キャラメル、味わいのふくらみ、そしてキレが……すごい……(んっ?? まるで日本酒の表現みたいだなと)。
こだわるということはこういうことなのでしょうと、ほとほと感心。いただいて帰った豆はみんなで飲みました。わかる方もそうでない方も、そろえておいしい! と。こちらにも本物の方がいらっしゃいました。
良いものは、良い。そんなことが共感できました。ごちそうさまでした。
日本酒はどんな酸味がいいんですか?
バナナはすっぱいですか?
目から鱗(うろこ)ですよ。
「鳳凰美田」プレゼント
ウェブマガジン オウプナーズでの「和醸和楽 SAKEアカデミー」の連載で毎回紹介する日本酒(720mL)を3名さまにプレゼント。
ご希望の方は下記の応募フォームよりご応募ください。
当選された方には追ってご連絡させていただきます。
また、「日本酒についての質問」もお寄せください。採用された方には「和醸和楽」より人気の日本酒を進呈いたします。知りたい用語、素朴な疑問などどしどしお寄せください。
応募期間|2010年5月10日(月)~5月31日(月/午後12時)まで
応募は終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。