連載・和醸和楽|第38回 “瓶の奥に見える風景”を伝えたい『酒乃店はやし』
いまだ出会うべくして出会っていない一本が、きっとあなたにはあるはず
“瓶の奥に見える風景”を伝えたい『酒乃店はやし』
天高く広がる入道雲。耳を澄ますと無数の蝉の鳴き声が聞こえ、目の前にはいま湧き出したばかりの清らかな水が流れ出している──お酒とはその土地の天のしずくと太陽の恵み、人びとの努力があってこその「大地の産物」。私どもはその奥にあるひとの思いや風景を伝えたいと考えて、和酒を中心としたセレクトショップを営んでいます。
文・写真=和醸和楽
清らかな水、日本有数の米どころである北陸から風を吹かせたい
2009年春にオープンした『福井春山店』には、サブタイトル「SAKE Atelier」と名づけさせていただきました。その看板の和訳がこちら。
Blue sky is high, leaves sway in the wind, the smell of earth in the sunshine,
Brow wet with perspiration, muddy fingers, simple & friendly smile...
The bottle, there is a scene in their mind.
From liquor, you can feel the thoughts of beautiful nature and peoples mind.
This is delicious liquor shops collect from around the country.
高く蒼い空、風に揺れる葉、ひなたの大地の香り……。
汗に濡れた額、泥んこの指、朴訥とした屈託のない素朴な笑顔……。
瓶の奥に、風景がある、人びとの心がある。
その一献に、豊かな自然がとけ、酒づくりの想いが込められている。
そんなお酒だけを全国から丁寧に探し集めた、旨い酒のセレクトショップです。
いまだ出会うべくして出会っていない一本が、きっとあなたにはあるはずです。どうぞ、そのすばらしい出逢いを探しにいらしてみてはいかがですか。知らなかったであろうあらたな世界が広がるお手伝いをいたします。
それとぜひ、知っていただきたいもうひとつの福井の味。日本酒と切り離すことのできない福井の食文化「越前おろしそば」~蕎麦屋で一杯~というやつです。
『越前酒乃店はやし』の本店がある越前市は、400年の歴史ある越前おろしそば発祥の地でもあります。この越前おろしそばの希有な点は、大根おろしを薬味として扱わず、出汁として食す方法で、ほかのおろしそばとは一線を駕す存在です。緑がかった艶のあるそばの風味とのどごし、脳天を突き抜けるような辛味大根が広く福井人に浸透しています。
遠方から、こちら福井に「お蕎麦」を目的にいらっしゃる方々も少なくありまん。そのさいにはぜひ『越前酒乃店はやし』にも足を運んでくださいませ。
酒乃店はやし
福井県越前市平和町12-13
Tel. 0778-22-1281
Fax. 0778-22-1301
http://www.sakenomise.com
e-mail:info@sakenomise.com