萩原輝美 連載 vol.120|ロンドンコレクション速報レポート
2015-16秋冬コレクション「バーバリー プローサム」
英国の手工芸、ダーラムキルトを使ったクチュールボヘミアン
トレンチにもポンチョにも、パッチワークで遊んだボヘミアンスタイルが登場しました。バーバリー プローサムの15-16年秋冬コレクションは英国スタイルをモダンに変身させて何とも新鮮。この秋の必須アイテムとして注目されることになりそうです。
Text by HAGIWARA Terumi
キルト、レースにスエード、フリンジ。英国にこだわった新世界
2015-16年秋冬プレタポルテコレクションが始まりました。第一報はロンドン、バーバリー プローサムのコレクションです。
会場は、先シーズンのカラフルなハンドペインティングから一転、とてもシックな雰囲気です。床にはモノトーンのモザイクがはめられ、壁はベージュの重厚なベルベットカーテンで覆われています。ステージのカーテンが開くと、英国人のシンガーソングライター、クレア・マグワイヤの力強くも暖かい歌声が響きます。懐かしいカバー曲がコレクションを盛り上げます。
ダークカラーのジャガードを刺し子のようにパッチワークしたパターン・オン・パターンのボヘミアンスタイルが次々登場。先シーズン発表したポンチョケープの他、トレンチコートもパッチワークです。イメージする英国ダーラムキルトの手技はスエードやアニマル柄、カモフラージュプリントと合わされ、ぐっとモダンに仕上がっています。キルトとアニマルの組み合わせが新鮮です!
ポンチョの下にはスエードでパッチワークされたタイニーなパンツにフリンジとスタッズ付パッチワークブーティが合わされています。
ドレスは黒トリミングでウエストを強調したフェミニンなシルエット。フリンジのついたバケツバックが自由な気分を演出します。このワンハンドルバッグ、素材のバリエーションも揃って早くから活躍しそうです。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/