08サーカスの2015-16秋冬コレクション|08 sircus
08 sircus|08サーカス
多彩な素材使いに特徴のある2015-16秋冬コレクション
森下公則が手がける「08 sircus(08サーカス)」の2015-16秋冬コレクションを紹介する。今シーズンもパリと東京で発表された最新作は、いままでとデザインの視点は大きく変えず、メンズ、レディースともに捻りをくわえた多彩な素材使いと、トラディショナルなテーラリングが特徴になっている。
Text by MURAMATSU Ryo(OPENERS)
素材の組合せで視覚的な違和感を演出
細部まで計算し尽くしたパターンと国内外の厳選した素材を用いて、クラシックでありながらモダンな洋服を展開する「08サーカス」。無造作に着こなしても様になるようなアイテム群は、トレンドに左右されず、長く愛用できる上質なクリエーションに仕上がっている。
2015-16秋冬シーズンも前回と同様にパリと東京でコレクションを発表した。メンズは、“スポーツとクラシックの相反する融合” をテーマに掲げている。今コレクションを代表するのは、同柄の異素材を組み合わせたアイテム。グレンチェックのショートコートやライダーズジャケットは、袖にウール地を用い、身頃にポリエステルの生地を合わせた一着。通常、ウール地に使用できないシームテープを、ポリエステルを用いた身頃のポケットに使うことで、視覚的な違和感を演出した。
ほかにも、レーザーカットやピボットスリーブといったスポーツウェアに使われる技術が、コートやブルゾンにユニークな表情を作り出している。素材では、あえてネップ感を残す糸で織った立体感のあるヘリンボーンが登場。チェスターフィールドコートにも、素朴で温かみのある雰囲気をあたえている。
いっぽうレディースは、無駄なディテールを極力排除したマスキュリンなスタイルを提案。複雑に構成されたランダムドレープのワンピースや、ランダムプリーツのロングスカートに特徴がある。また、コートなどは機能素材の “エコファー” を採用。これは、日の光に当たると、素材が熱を蓄え、体温をキープするという優れものだ。
また、メンズとレディースともに、日本有数のテーラードファクトリーによる、コートやジャケットが登場。細かなハンドステッチや美しいカッティングが目を奪う、オーセンティックな一着に仕上がっている。
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