萩原輝美|あたらしい服の表現をクチュール作品に込める
FASHION / WOMEN
2014年12月12日

萩原輝美|あたらしい服の表現をクチュール作品に込める

萩原輝美のファッションデイズ vol.110

あたらしい服のカタチに挑むクチュリエたち

マルジェラ・アーティザナル、ブシュラ・ジャラールなど、オートクチュールに巾と奥行きを与える中堅、若手デザイナーの新作コレクションをクローズアップ。

Text by HAGIWARA Terumi

渾身の解体―マルジェラ・アーティザナル

パリオートクチュールコレクションに参加しているのは、老舗ブランドばかりではありません。マルジェラ・アーティザナルは、コレクションをプレゼンテーションからショー形式で発表して4年。古着を解体して再生する服はまさに1点ものです。白シャツに白パンツで始まったコレクション。重厚なゴブラン織やビーズ刺しゅうのチュニックには白のニーハイブーツを合わせています。モザイクのようにパッチワークしたビーズドレス、スタジアムジャンバーにサテンスカートを付けたドレスはこれまでにない新しいソワレです。同時に発表されたファインジュエリーのテーマは「ヘリテージ」(遺産)。受け継がれるジュエリーを繊細でモダンに仕上げています。

215_martin_margiela_01

215_martin_margiela_03

215_martin_margiela_13

MAISON MARTIN MARGIELA|メゾン マルタン マルジェラ 2014年秋冬アーティザナルコレクション

プレタクチュールに挑むブシュラ・ジャラール

バレンシアガのメゾンでクチュールの素晴らしさを知り4年前からリアルクチュールを発表しているブシュラ・ジャラール。モーターサイクルジャケットと合わせるプリーツスカートやシガレットパンツはシンプルな街スタイル。糸からオリジナルで作る手作業の技を隠したプレタクチュールです。

215_bouchra_jarrar_02

215_bouchra_jarrar_16

215_bouchra_jarrar_18

Bouchra Jarrar|ブシュラ・ジャラール 2014年秋冬オートクチュールコレクション

ディーチェ・カヤックがたどり着いたシュールなクチュールドレス

ステファニー・クデールは5年ぶりにクチュールコレクションにカムバックしました。ゴージャスを狙うのではない品の良いコレクションです。プレタとクチュールでプレゼンテーションを続けていたディーチェ・カヤックは厳選した16点のコレクションを発表しました。ステージに立つモデルが着るのは見る角度によってフォルムが変わるアシンメトリーマジックドレス。サテン地を重ね縫い目を隠したシュールな造形服です。

215_DICE-KAYEK_01

215_DICE-KAYEK_09

215_DICE-KAYEK_13

DICE KAYEK|ディーチェ・カヤック 2014年秋冬オートクチュールコレクション

黒白で描く“テーラードドレス”―ゴルチエ・パリ

ゴルチエ・パリは黒白を中心に得意なテーラードベースのドレスを並べました。オーガンジーを重ねたラッフル衿はしなやかに、シフォンのドレープスカートはエレガントに揺れています。スパンコール、ミンクのトリミングが鮮やかなコントラストを描きます。

215_terumi110_22

215_terumi110_25

215_terumi110_24

GAULTIER PARIS|ゴルチエ・パリ 2014年秋冬オートクチュールコレクション

90_hagiwara_profile_top

萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/

           
Photo Gallery