FASHION /
WOMEN
2015年1月30日
萩原輝美|プラダが打ち出す、あたらしいセンシュアリティとは
萩原輝美のファッション・デイズ vol.75
プラダが打ち出す、あたらしいセンシュアリティとは
2013年2月21日、イタリア・ミラノ。ミラノコレクションのなかでも毎回目玉的存在であるプラダのランウェイショーが、この日におこなわれた。
Text & Event Photographs by HAGIWARA Terumi
リアルでナチュラルな着こなしのなかに存在するセクシーさ
2013-14年秋冬ミラノコレクションは、雪降る厳寒のもとではじまりました。
その寒さのなか、プラダの会場前には寝そべってバリケードを作った「アンチファー」グループが居座ります。前よりおとなしくなったというものの毛皮反対運動は相変わらず健在です。
もっともコレクションにはテンやチンチラを崩してまとう、ひと味ひねったコートが登場します。会場には等身大のリアルな女性の影絵が壁いっぱいに映し出されました。登場したモデルは髪を濡らし、胸もとをはだけた恐いほどに艶(なまめ)かしい着こなしです。リアルでナチュラルな女性を表現しています。
シェットランドカーディガンに重ねたノースリーブドレスやコートドレスはドキッとするほどの大人イメージ。フレアとタイトを合わせたアシンメトリースカートがたくさん登場します。フィット&フレア。その両方を重ね合わせた欲張りなデザインが新鮮です。
これに合わせたかかとの太いスリッポンもお薦め。やっぱりプラダ。今シーズンもたっぷりと期待に応えてくれました。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/