革新的技術とクラフトマンシップの共演

ヨーロッパ・ルネッサンス時代と1970年代のロックカルチャーという、全く異なるスタイルにインスパイアを受けたクリスチャン ルブタンの2016年秋冬コレクション。カーマイン、深いグレー、ディープグリーン、秋らしいイエロー、妖婦のようなノワールカラー、原色パープルやキュビストイエローといったカラーパレットが、2つのスタイルを季節感とともに表現している。



チューダー朝からインスパイアされたシリーズは、ベルベットやモアレなど豪華な素材に、真珠などのリッチな石や刺繍などをあしらい、高貴なドレスの華やかさを想起。

貴族主義からうって変わり、1970年代後半と1980年代前半のグラムロックやパンクスタイルを表現したシリーズは、フェミニンなラインを強調するキャッチーなゴールドやウォータースネークのパイピングを効果的に配し、ストイックなまでの美意識と反骨的なアティチュードでコレクションに活気をもたらす。




他にも、先史時代のジュラ紀を回想した刺々しいジュラシックシリーズや、キャンディーやバブルガムからインスパイアされたシリーズなど、遊び心に溢れたアイテムがラインナップ。それらのすべては、現代の革新的な技術と、古き時代から脈々と続く職人のクラフトマンシップにより構築されている。

時代を遡り、歴史を紐解き、文化に敬意を払う――。そこから生み出されたクリスチャン ルブタンの靴たちは、時代の先へ一歩踏み出そうとする、自立した美で満ち溢れている。