萩原輝美|NINA RICCIのピーター・コッピングにインタビュー!
連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.53
ニナ・リッチが東京でショーを開催!
アーティスティック・ディレクター、ピーター・コッピングにインタビュー
ロマンチックで、やわらかさと強さも兼ね備えていて――いま、すべての女性が共感できる服が、ニナ・リッチではないだろうか? クチュール的な技でエレガンスを生み出す注目のアーティスティック・ディレクター、ピーター・コッピングを東京でインタビューした。
Text by HAGIWARA TerumiPhotographs by KAJINO Shoichi
新生ニナ・リッチを東京で披露
ピーター・コッピングがニナ・リッチのアーティスティック・ディレクターに就任したのは3年前。2012A/Wのコレクションはクラシック&モダンのコントラストで、新生ニナ・リッチをアピールするすてきなコレクションとなりました。その後、東京の絵画館でコレクションを披露。来日したピーターのインタビューとともに、コレクションをご紹介します。
「私はパリが大好きです! ロンドンでデザイナーを目指して勉強しているときから、パリで仕事がしたいと思っていました」。ニナ・リッチは1932年マダム・リッチがオートクチュールからはじめた老舗メゾン。パリのフェミニニティを代表するブランドです。今シーズンはモダンとリラックスをくわえた柔らかな作品が揃いました。レース素材はツイードやニットにもはめ込まれ、ペンシルラインもクラシックすぎず、まさにいまを感じさせました。
「ニナ・リッチこそパリジェンヌスタイルです。ロマンチックでやわらかさと強さも兼ね備えている女性がベースですね。すべての女性が共感できるはず」。ランジェリーディテールや繊細なフリルを取り入れながら、クチュール技でエレガントな服を作り出す。いま、そんな服づくりが注目されています。
「いま、パリのブティックでは限られたお客さま向けにセミ・クチュール服を作っています。クチュールは、すばらしい手仕事をする職人の功績を湛え、それを存続させるために大切なこと。ブランドは必ずしも大衆と繋がらなくても良いと思う。クチュールコレクション、いつか実現したいね」
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/