「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」三原康裕 独占インタビュー
FASHION / NEWS
2015年3月12日

「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」三原康裕 独占インタビュー

MIHARAYASUHIRO|ミハラヤスヒロ

「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」開催
三原康裕 独占インタビュー

1月14日(水)より20日(火)まで、伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージにて、ファッションデザイナー三原康裕氏と『PUMA』がコラボレートしたブランド「PUMA by MIHARAYASUHIRO」の2009春夏アパレルラインの新作が世界先行発売される。今回の「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」は、“プレイステーション 3”ソフト「dress」上で、2009年春夏アパレルアイテムをリアル再現するほか、バーチャルコーディネートを体験できる。また、2月より発売されるアパレルラインと、4月に発売されるハイカットスニーカー「MY-40」も世界最速先行発売される。「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」について三原康裕氏にOPENERSが独占インタビュー。

まとめ=梶井 誠(本誌)

自分のコレクション「MIHARAYASUHIRO」の発展形でもある

もともとスニーカーブランドであるPUMAは、テニスやフットボール、バスケットなどスポーツカテゴリー別に商品を分けていたんですが、生活のなかで何が必要かという、PUMAが提案する「URBAN MOBILITY」というテーマがあって、その「都市生活の移動」という新しいカテゴリーと考え方に共感しました。

自分のコレクション「MIHARAYASUHIRO」の2008春夏コレクションはスポーツをテーマにしていて、PUMAがこれまで培ってきたスポーツの機能性やテクニックをお借りしてタウンウェアにしていくという、自分のコレクションの発展形でもあります。

スニーカーは、自分のなかのエッセンシャルなもの

じつは、「PUMA by MIHARAYASUHIRO」って自分自身にとっても一つの異質なものなんです。僕はもともと革靴のデザイナー、木型の職人で、クラシックなものが大好きなんですが、スニーカーも子どものころから履いていて、自分のなかの本質的なエッセンスなものでもあります。

この「PUMA by MIHARAYASUHIRO」では、自分でデザインしていながら、自分の違う側面が表現されていくカテゴリーという感じで、海外のプレスからも、「MIHARAYASUHIROとPUMA by MIHARAYASUHIROは同じデザイナーがやっているのか?」という質問をよく受けます。彼らから見ると、「まったく違うではないか」と言うんですね。ある意味で、自分が「PUMA by MIHARAYASUHIRO」をやることで、自分のなかでバランスがとれているなと感じることもあって、それはもう一つの人格の世界なんですね。

リアルとバーチャルのアイロニックな世界のソフト「dress」

プレイステーション3のソフト「dress」は、参加しているブランドのファッションアイテムを自由にセレクトしてスタイリングして歩かせたり踊らせたりできる、これまでにないスタイルのインタラクティブ・ファッション・マガジンです。「PUMA by MIHARAYASUHIRO」の服を着てブレイクダンスのシーンがあったり、服の着せ替えだけでなく、実際にTシャツなどをデザインしてネット経由でオーダーができるとか、さらに技術が発展すればクチュール的なパーソナルオーダーができるなど新たな可能性があるそうです。

この「dress」を企画した人は僕と同世代で、ともに体験してきたいろんなカルチャーがごちゃまぜになっていて、一言では表現できない混沌とした世界観が、なんとも居心地がいい(笑)。いい意味で可能性を感じると同時に、ファッションを欧米からの一つの宗教のように崇拝していた時代から、ここではもっとラジカルになって、ファッションを「ごっこ」として楽しめるようになってきた。このバーチャルななんともいえない面白さは「ごっこ」だなって思うんですね。そこにラジカルさやコミカルさがあって、その反面とてもシニカルな感覚。リアルとバーチャルというのもアイロニックな世界だと思うし、このソフトをつくっている人たちが本気だからこそ、そこで展開されるゲーム感覚は、精神的なリアルな「ごっこ」なんです。

そこに伊勢丹さんが共感してくれて、バーチャルな「dress」という世界を、実際のショップとしてリアルに表現するという逆発想のまったく新しいSHOPが期間限定で誕生します。

伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージ イメージ

百貨店でのイベントは初めてで、僕も楽しみにしています

今回の「PUMA by MIHARAYASUHIRO at ISETAN」では、今春夏より展開される「PUMA by MIHARAYASUHIRO」のアパレルコレクションと、伊勢丹限定の「ONLY-I」のアパレルライン、4月に発売されるスニーカー1型が先行発売されます。アパレルコレクションは、グラフィカルなドット柄のトラックジャケットやショートパンツ、ボーダーや市松模様のシャツ、メッシュライダースジャケットやTシャツなどがそろいます。スニーカーは、PUMAで40デザイン目となる「MY-40」が発表になります。僕とPUMAは相性がいいんですね。今回のテーマは「HOTTER」。熱で溶けてしまったようなカップソールやメッシュ使いが特徴的なモデルとなっています。

会場のザ・ステージでは、「dress」を実際にプレイできるので、遊んでいるときっと、本当の服が見たくなると思います。そういう実験的なことも含めて、僕も楽しみにしています。

ファッションデザイナー三原康裕がつくった靴下は、素材は機能性と天然素材にこだわり、吸湿性と速乾性を兼備させるためにコットンにヘンプを混紡したものをチョイス。多彩な色糸とネップが不均一に混ざった杢糸を使用し、スタイルのアクセントになるように独自のカラー調整とブランドロゴをかかとに刺繍した。そして針数60本の編み機によって、ザックリとした足馴染みのいい靴下に編み立てた。web shopping「ルモアズ」のみで販売されるこのソックスは、三原さんとオウプナーズの意向により、売り上げの一部を東京都社会福祉協議会が運営する東京善意銀行を介し、東京都内の福祉施設に寄付される。

           
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