BARNEYS NEW YORK|SUPERな写真家、レスリー・キー インタビュー
FASHION / NEWS
2015年2月5日

BARNEYS NEW YORK|SUPERな写真家、レスリー・キー インタビュー

BARNEYS NEW YORK|バーニーズ ニューヨーク

写真展「SUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITION」が開催

SUPERな写真家、レスリー・キー インタビュー(1)

石田純一、乙武洋匡、黒木メイサ、国生さゆり、三浦春馬、壇蜜、LiLiCo、中村隼人、すみれ、ニコライ・バーグマン……、年齢も性別も仕事も国籍も超えた人びとが、バーニーズ ニューヨークの今シーズンの服を着て、アジアを代表する写真家、レスリー・キーのカメラの前に立つ。写真展「SUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITION」のテーマは“LIFE IS A STAGE.”。
レスリーは語る。「私の作品を見てもらえばわかりますが、私は人間を撮るのが好き。人間を撮るスパイスとしてのファッションというエレメントを上手に使って、ピープルがいて、ファッションがあって、そこにあるダイバーシティ(diversity=多様性)を表現したかったのです」

Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by SHIMOYAMA NobuhiroFilm by Yoshinori Kataoka(IN FOCUS inc.)

そこにファッションがあればすごい力になることを信じています

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 08

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 06

「今回のSUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITIONのきっかけは、今年のゴールデンウイーク前に、あるひとにバーニーズ ニューヨークを紹介していただき、初めて新宿店のVIPルームに遊びに行って、バーニーズの歴史などいろんな話を聞きました。バーニーズは3月にレディスフロアを改装して、先日、メンズフロアをリニューアルしましたが、バーニーズから“面白いことをやりたい、メッセージ性のあるもの作って残したい”と言われました。バーニーズの希望とドリームのなかで、私がやっていることとマッチすることがいくつかあって実現したいのです」

「私の作品を見てもらえばわかりますが、私は人間を撮るのが好き。人間を撮るスパイスとしてのファッションというエレメントを上手に使って、ピープルがいて、ファッションがあって、そこにあるダイバーシティ(diversity=多様性)を表現したかったのです。
シンガポール人の私が日本にいるように、地球のなかにはいろんなひとがいます。写真のすばらしさや魔法がメッセージになって、それが生活のヒントになることがあるかもしれませんが、でも写真だけでは足りないかもしれない。そこにファッションがあればすごい力になることを私は信じています」

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 02

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 03

ファッションのなかにダイバーシティの形が生きています

「これまで一つのブランドで“スーパーシリーズ”を作ったことはありますが、いろんなブランドで一冊作るのは私にとってもあたらしいことで、それを各世代、さまざまな分野のひとが着るのも、いろんなブランドをミックスさせてコーディネイトすることも、じつは私が一番やりたいことでした。今回のバーニーズとの取り組みはとても贅たくなことで、チャンスだなと思いました。
一人のひとが帽子から靴まで、いろんな国のいろんなブランドをミックスして着るのは当たり前のことで、それはまさにダイバーシティと一緒。ファッションのなかにダイバーシティの形が生きています」

「今回は初めてバーニーズとコラボレーションするので、キャスティングにも著名人を入れながら、それでより多くのひとに見てもらいたいと思いました。20代では、芸能界のキャリアの長い黒木メイサさんと三浦春馬さん、今19歳で、これから歌舞伎を背負っていく中村隼人さん、バーニーズの今年の春夏のキャンペーンにも登場し、シャネルのキャンペーンで注目されているモデルのCHIHARUさん、K-POPからは品があって日本語もわかる超新星に大人の世界の一部を表現してもらいました」

BARNEYS NEW YORK|バーニーズ ニューヨーク

写真展「SUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITION」が開催

SUPERな写真家、レスリー・キー インタビュー(2)

“LOVE”のマインドをベースに、各界の著名人との親交を深めながら精力的にクリエイション活動をつづける写真家レスリー・キーを起用した写真展「SUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITION」。バーニーズ ニューヨークならではの芸術とファッションの融合は、22組の人間によって表現される。

クリエイターは見たことのないことをやることが大事

「今回の写真展のテーマは“LIFE IS A STAGE.”です。たとえばある男性は、夫であり、父であり、社会人であり、専門職であるという一人で何役もやって生きています。今回は、合計22組の人たちに、ふたつの役を表現してもらいました。スタジオで会って、服を選んでもらい、話し合って、あるひとはオン・オフ、あるひとはイン&ヤン、あるひとはモードとすっぴんなど、写真を見て想像してみてください」

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 07

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「撮っていて楽しかったのは壇蜜さん。私とは初めての撮影だったのに、集中力はスーパーモデルと一緒。プロ意識はすごいし、勘が良い。ファッションもはまるし、良い写真が撮れました。
写真として面白いのは、石田純一さん。石田さんはスタジオに来て、黙って洋服を30分見て、説明を聞いた。そして彼は白いシャツを選んだ。スタジオには毎回、撮り終えた写真をならべるのですが、彼はそれを見てバランスを考えた。この人は冷静で頭が良いと思った。石田純一に惚れました(笑)。あと、乙武洋匡さんもあたらしいでしょ。バーニーズのお客さまですが、こういう機会だからこそ撮れたんです」

“SUPER BARNEYS”はスーパーシリーズのなかで、一番豪華だと思います

「今回は初めてのプロジェクトだから、これまで撮ったことのあるひと、初めて撮るひと、旬のひとなど、あたらしい出合いもありました。“SUPER BARNEYS”を撮りはじめたときに、写真は6×6の正方形で見せたいとすぐイメージができて、22組を2カ月半かけて撮りました。一つのシリーズにこんなに時間をかけたのは初めてで、すごく贅たく。
“SUPER BARNEYS”では、私の写真とバーニーズのファッションと、一人ひとりのメッセージも写真集に掲載して、こんな表現の仕方は、まだ誰もやっていない。クリエイターは見たことのないことをやることが大事です」

バーニーズニューヨーク|レスリーキー 09

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「バーニーズのファンの皆さんへのメッセージは、この“SUPER BARNEYS”はスーパーシリーズのなかで、一番豪華だと思います。ファッションを通してダイバーシティを表現したいと思ってきた私ですが、バーニーズ ニューヨークと表現できてとてもうれしい」

LESLIE KEE|レスリー・キー
ネバー・ストップ・ドリーミング――幼くして両親を失い、工場で働き、ユーミンに会うため夢の国・日本へ来たシンガポール人写真家レスリー・キー。東京ビジュアルアーツ卒業後、フォトグラファーとしてデビュー。何ももたないマイノリティだった青年が、採算度外視でアジアのスター300人、東京の1000人を撮り、写真展に5万人を動員する。ファッションを中心に日本、香港、台湾、NYなど世界中で活動し、インパクトとメッセージ性の強い作品を次々と発表。各国の著名人とも親交が深い。男性ヌード写真をめぐる逮捕劇を乗り越え、スーパーポジティブな情熱で愛と希望を撮って人を動かす写真家として精力的に活動。APAアワード2012にて経済産業大臣賞を受賞。

写真展「SUPER BARNEYS PHOTO EXHIBITION」
バーニーズ ニューヨーク新宿店
2013年9月18日(水曜)~9月29日(日曜)11:00~20:00
バーニーズ ニューヨーク横浜店
2013年10月5日(土曜)~10月14日(月曜・祝日) 11:00~20:00
バーニーズ ニューヨーク神戸店
2013年11月予定
http://www.barneys.co.jp/

レスリー・キー『SUPERな写真家』シネマティック・トーク@シネマライズ
スーパーポジティブな写真家、レスリー・キーがはじめて語る新刊『SUPERな写真家』(朝日出版社アイデアインク・シリーズ 編集:朝日出版社 綾女欣伸+菅付事務所 菅付雅信)の発売を記念して、映画館の大スクリーンを使った一晩だけのビジュアル・トークライブが2013年9月26日(木)、渋谷シネマライズで開催される。
http://www.cinemarise.com/theater/archives/films/super.html

           
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