LAILA TOKIO / 7×7|伝統と現代をハイブリッドした新ショップ
LAILA TOKIO / 7×7
研ぎ澄まされた空間で、あたらしいクチュールを提案
伝統と現代がハイブリッドする2つの新ショップ
場所は青山の裏通り。昭和中期に建てられた建物を解体し、店舗デザインを担当したのは、「アヴァンギャルドでなければ面白くない」をデザイン哲学とするアーティスト、木村浩一郎氏。1階はサンフランシスコの自由な環境から生まれる美意識で作られたメンズショップ「7×7(セブン バイ セブン)」、2階は伝統の継承と自由な創造性の混在したニュークチュールを提案するショップ「LAILA TOKIO(ライラ トウキョウ)」。品揃えから空間まで、見どころ満載だ。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
木村浩一郎氏が手がけた空間デザイン
クラシックメゾンのファッションに魅せられ、北青山に10年に渡わたってサロンのようなショップ「Laila vintage」を構え、その魅力を提案してきたディレクターが、伝統的なファッションに現代の感覚を融合させたあらたなショップをオープンした。
スペースデザインは、400年つづく家業の漆器業を生かし、インテリアからアートまでアヴァンギャルドな作品を国内外で発表している木村浩一郎氏が担当したことでも注目を集めている。
サンフランシスコを拠点に、ヴィンテージのバイイングをはじめ、地元のアーティストたちと独自の交流を深めてきたJunya Kawakami氏。彼が自身がさまざまな影響を受けたサンフランシスコをテーマに、自由な空気から生まれるファッションを提案するのが、1階の「7×7」だ。ファッションアイテムのほかにも現地で買い付けてきたさまざまな雑貨類や、アーティストもの、デザイナーものも揃っている。
階段を上って2階の「LAILA TOKIO」は、建物の梁をそのままに、天井と壁が8000ピースの純白のピラミッドで覆われた斬新な空間。まさにアヴァンギャルドで神秘的なスペースには、クラシックメゾンのコレクターでもある、LAILAディレクターのhashiura氏によるコレクションがずらりとならぶ。
ファッション史に名を残すメゾン、デザイナー、カルチャーのファブリックの数々に敬意を表し、あたらしいかたちで現代に再生させるブランド「re-fabric」や、ヨーロッパでは古くから“幸福のお守り”として特別な存在と認知されているカトラリーをアートジュエリーとして生まれ変わらせる「coutellerie&bijoux/カトラリー&ビジュー」など、hashiura氏自身が企画したブランドにも注目したい。