Vintage Revival Productions|ヴィンテージ リバイバル プロダクションズ コードバン、リザードを使用したOPENERS別注のキークリップ
Vintage Revival Productions|ヴィンテージ
リバイバル プロダクションズコードバン、リザードの魅力を堪能
あの“マグネット”キークリップをOPENERSで別注!
2008年の設立以来、自社もしくは提携工場による国内生産を一貫し、高いレベルで製品のクオリティを維持しつづけているヴィンテージ リバイバル プロダクションズ(以下、VRP)。香川県三豊市を本拠地として、財布や名刺入れなどの小物作りに研鑚を重ねているブランドである。今回OPENERSでは、VRPの代表的なプロダクトのひとつ、マグネットでクリップする「Key Clip(キークリップ)」に別注をかけた。コードバン、リザードを使用し、高級感漂うモデルに仕上げたのである。
Text by KASE Tomoshige(OPENERS)
まさに大人のための「キークリップ」
キーホルダーというアイテムの仕様や形状はまさに千差万別であるが、このVRPの「キークリップ」は、その発想においてきわめて画期的である。レザーの内部にマグネットが入っており、クリップする要領で、バッグの縁やポケットを挟むことができるのだ。
09年の発売以来高い評価を得ているアイテムであり、最近では他ブランドとのコラボレーションもはじまっているというこの「キークリップ」。そもそもどのような発想から生まれたのだろうか。
「個人的によくあったことなのですが、急いで出かけようとしている時にかぎって鍵が見つからず、さんざん探したあげく鞄の底から鍵が出てくるという……。『そんなに鍵をなくすなら、鞄にくっつけておけばいいのに』というひと言から商品企画がスタートしたんです」というのは、VRPの代表であり、デザインとプロデュースを担当する塩田裕基氏。
「鍵を探さなくてすむにはどうすればいいのか。鞄を持つ人には鞄に、鞄を持たない人は、ポケットにくっつければいいのだろうか? 家ではどこに保管すればなくさないのか――」。いろいろと考えを巡らせていた塩田氏の目に入ったのが、作業場のスチールボードに、マグネットで留めてある発注書だったそうだ。
「マグネットで留まっている発注書を見た時、すべてのパズルが組み合わさったかのように、この『キークリップ』が誕生したんです。携行するにはバッグやポケットにクリップして、保管はスチールのドアやデスク、冷蔵庫にくっつけて……」
現在では総出荷数2万ピースを超え、名実ともにVRPを代表するプロダクトとなったこの「キークリップ」。少々前置きが長くなったが、今回OPENERSではこのVRPの「キークリップ」に別注を依頼。コードバン、そして白と黒のリザードを使用し、高級感漂う限定モデルを完成させたのである。
馬の尻部分、厚く繊維が密な層から取り出して作られるコードバンは、そのしなやかな質感とラギッドな風合いが特徴だ。「硬いというイメージがあるかもしれませんが、正確に言うと革の繊維が緻密で強いため、均一に漉(す)くのが難しい。表面はデリケートなので、縫製時はキズに対して細心の注意が必要なんです」という塩田氏。この「キークリップ」のシンプルなデザインが、コードバン本来の魅力を引き出している点にも注目しておきたい。
「そして爬虫類革といえばやはりクロコダイルなんですが、『キークリップ』に合う鱗の小さいものはなかなか国内に流通しません。そこでリザードの最高峰であるリングマークトカゲ(全長は最大2メートルという大きなトカゲで、背中の皮にリング状の斑紋が並んでいるのが特徴)を使用。王道のツヤあり黒と、鱗を潰していないマットホワイトを選びました」
鱗を潰していない白のリザードは、使い込むうちに凸部分のみツヤが出て、経年変化も楽しめる。ちなみにリザードは厚さが0.3~0.4ミリしかないので、裏打ちに0.5ミリのサドルレザーを貼り合わせる。革を作るだけでも手間なのである。
ハイクオリティな素材を使用し、熟練した技術によって作り出されたOPENERS別注の「キークリップ」。コードバン、リザードともに、大人のための上質な革小物として、十分な風格を漂わせている。ぜひその魅力を堪能していただきたい。
ヴィンテージ リバイバル プロダクションズ
Tel.0875-83-7067
http://www.vrp-jp.com/