BALLY|コヒーバ色に染まったバリーのレザーグッズたち
GQ×OPENERS BALLY Men's SS10 COLLECTION
コヒーバ色に染まったバリーのレザーグッズたち
ブランドイメージを継承しつつカジュアルさとラグジュアリーを自然なかたちで融合させた、ブライアン・アトウッドによるバリーの2010春夏コレクション。惜しまれつつも今シーズンがラストとなるその作品のなかから、“コヒーバ”色のアイテムたちを紹介する
Text by OPENERSPhoto by JAMANDFIX
クラフツマンシップと純粋なクオリティ
バリーのクリエイティブディレクター、ブライアン・アトウッドが今シーズンのテーマについて語ったなかに、“クラフツマンシップと純粋なクオリティから必然的に生まれるラグジュアリー”というくだりがある。ラグジュアリーというものを見事に言い当てた一方の真実である。これ見よがしにひけらかすためにあるのではなく、ラグジュアリーとは然るべくしてそこにあるものなのだ。声高にブランドネームを連呼するようなデザインとは相容れないものなのかもしれない。事実、バリーでは“トレインスポッティング”という、スイスを象徴する配色のストライプがアイコンである。知っているひとが見ればすぐにバリーとわかるスマートな“仕掛け”だ。コンテンポラリーにアレンジされたクレストとあわせて用いられるときには、むしろ、無批判なブランド信奉を笑ってみせるシニカルな余裕さえ感じられるほどだ。
“クラフツマンシップと純粋なクオリティ”がもっとも顕著にあらわれているのはシューズである。最高品質のスクリーブレザーにはハンドプリントがほどこされ、アンティークのように豊かな表情を漂わせている。構造の面での革新はバリーならではのフレックスソールが、グッドイヤーウェルテッド製法のラストに取り入れられていることだろう。しかし、慎重に計算されたアッパーのデザインにより、“軽さ”が強く印象づけられる。
今シーズンはレザーコレクションのなかでも、ゴルフにまつわるアイテムがとりわけ充実している。長きにわたりバリーの伝統の一部であったゴルフだが、クレストがあしらわれたスコアブック用ケースやボールケースなども登場し、カントリーサイドのオフであっても気の置けないラグジュアリーを楽しむことができる。
味わい深いコヒーバ色に染まったバリーのレザーグッズたち。現代に生きるジェントルマンたちにさりげなく使いこなしてもらいたい逸品揃いである。
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