ro|機能が優れていることは美しい──「ロー」のバッグ
ro|ロー
機能が優れていることは美しい――
「ro」のバッグ
ユーザビリティとグッドデザインとが両立した「ro(ロー)」のバッグ。リピーターの多さからもどれだけ支持されているかがわかろうというもの。エクスクルーシブなリモンタ社製ナイロンを用いるなど、人気ラインも引きつづき展開されている。
こだわりぬいた末のシンプル
近頃では、ユーザビリティとグッドデザインとが両立したバッグなど、それほどめずらしいものではないかもしれない。用途を細分化したポケットやそれらを包含する端麗な容姿も、以前に比べればいろいろな場所で目にすることができるようになった。そんななかでもとりわけ「ro(ロー)」のバッグに惹かれるのは、“才色”の兼ね備えぶりのバランスの良さが群を抜いているからだろうか。
アウターシェルにもインナーにも隙間なく並んだポケットやスリット、ジッパーはそれがデザインであってみれば、面白くもあるかもしれない。しかし実際のところは、すべてをその限定された目的に沿って使用することなどあまりないものだ。必要最低限──それは“少ない”ということではなく、まさに必要なものだけという意味で──のものさえあればそれで十分なのである。
そして、それらは“美しく”レイアウトされていなければならない。美しさの定義はひとそれぞれだろうが、「ロー」のそれはコンテンポラリーでアーバンな機能美とでも言えようか。教条的なミニマリズムに陥らず、かつ適度な“遊び”を感じさせ、全体としては都会的なスマートさとして結実している。こだわりぬいた末のシンプルさなのだ。
それらすべてに気づかされるのは、ためつすがめつ眺めているときなどではもちろんなく、実際に使っているときである。たとえば、旅先で安全にしかもいつでも取り出せる場所にチケットをおさめるとき。あるいは、肩から提げたままのバッグからすばやく書類を取り出し相手に手渡すとき。そんな一連の仕草がストレスなく完了してはじめて気づかされるのだ。
使いつづけていればその使い勝手のよさ良さに“たすけ”られる──「ロー」のバッグはそんな機能性に溢れている。